3921 ネオジャパン 3Q後取材 20241211【初回取材】

2024/12/20

2024/12/20

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株探 バフェット・コード

スピーカー: IR
P/E 17.9x P/B 4.02x (取材記事公開日現在)

Q.創業から今日に至るまでの事業の経緯はどのようになっているか?

A.1992年の創業以前、インターネットがまだ広く普及していなかった時期に、現社長の齋藤は旧電電公社にエンジニアとして勤務していた。その後、米国でTCP/IP等のネットワーク技術に触れることになる。そこでインターネットの可能性を感じた齋藤は、仲間と共にネオジャパンを創業した。創業開始してからの最初の7年間は、東京電力や大手ゼネコン等からの依頼を受け、ITシステム開発を中心とした受託事業を行っており、当事者が複数人参加する大型案件のスケジュール調整を効率化するため、インターネット上でスケジュール管理ができるソフトウェアを開発した。当時、同様の機能を有した海外製アプリケーションは高額だったため、それに代わる安価なツールを開発したいという想いから、以降20年以上に渡り、社内コミュニケーションツールの効率化を目的とした製品の開発を続けている。

Q.プロジェクトの案件管理をメインに開発してきたのか?

A.スケジュール管理をメインとした上で、業務に必要な機能についても拡充してきている。ワークフローや文書管理、社内掲示板等の、現在も使われている機能もその過程で開発された。

Q.現在は、主に社内コミュニケーションツールがメインであるという認識で合っているか?

A.その認識で問題ないが、将来的には社内コミュニケーションツールにとどまらない、より広範な用途に対応したツールの展開の可能性もある。

Q.ソフトウェア事業は2001年からスタートし、付随する機能を拡充しながら事業を展開してきており、直近4、 5年で海外展開もスタートしたという認識で合っているか?

A.ソフトウエア事業の主力であるグループウェアの販売を開始したのは1999年であり、転機となったのは、2013年2月にグループウェアのdesknet’s NEOのクラウド提供を開始したことである。クラウド提供を開始したことにより、ストック型の売上が増加し、安定的な売上の成長に繋がった。

Q.システムインテグレーションを行うシステム開発サービス事業(Pro-SPIRE社)の伸びよりソフトウェア事業(ネオジャパン社)の伸びの方が大きいという認識で合っているか?

A.その認識で問題ない。

Q.システム開発サービス事業では、desknet’s NEOのカスタマイズやインテグレーションは行っておらず、完全に別枠であるいう認識で合っているか?

A.一部当社製品の開発にも携わっているが、概ねその認識で問題ない。システム開発サービス事業は、金融・生損保・共済等を中心とした、基本的には外部向けのSES事業である。

Q.海外事業展開の目的は何か?

A.海外展開の目的は大きく分けて2つある。第一に、米国の子会社のDELCUI Inc.では、米国でのマーケティング及び開発を目的としており、現地での販売は行っていない。第二に、マレーシアのNEOREKA ASIA Sdn.Bhd.、タイのNEO THAI ASIA Co., Ltd.、フィリピンのNEOPhilippine Tech Inc.といったアセアン地域の子会社3社は、desknet’s NEOとAppSuiteなど当社製品を現地で販売することを目的として設立した。

Q.海外事業では、現地企業と日系企業の子会社のどちらを顧客としているか?

A.現地企業と日系企業の両方に向けて販売活動を行っている。

Q.海外事業のポテンシャルや需要はどの程度あるのか?

A.アセアン地域では、desknet’s NEOよりもAppSuiteの方が高く評価されることもあり、スモールスタートで進めてきたため急激な伸びはないが、着実にユーザー数は増加している状況である。一定の黒字化が見込めれば、投資を加速させることも検討しており、日本市場の伸びだけに依存することなく、アセアン事業を着実に収益源となる部門として確立することを目指している。

Q.グループウェア市場における御社のポジションや強みは何か?

A.スケジュール管理ツールは多くの企業で利用されており、飽和状態ではないかという指摘もあるが、フルパッケージのグループウェアを導入していない企業も多い。日立や東芝等の大手電機メーカーも自社製のグループウェアを提供していたが、現在では取扱いを中止し、desknet’s NEOのような製品を販売する体制に切り替えている。そのようなグループウェアのリプレイス需要があるため、当社は新規導入とリプレイスの両方で売上を伸ばしている。

Q.競合他社のグループウェアとの差別化要因は何か?

A. 日本企業の商習慣に合わせた使い勝手の良さとコストパフォーマンスの良さとそれを実現する技術力の高さと考えている。クラウド重視の他社製品もあるが、desknet’s NEOはオンプレミスとクラウドの両方に注力しており、同等の機能をリーズナブルな価格で提供している。

Q.サイボウズは、グループウェアとノーコードツール・ローコードツールとしてのkintoneをまとめて販売したいという意図があるのか?

A.他社のことはわからないが、当社はグループウェアを主軸とし、その機能を向上させるためのノーコードツールとしてAppSuiteを提供しており、ノーコードツール一体型のグループウェアとしての価値を前面に出している。

Q.グループウェアの機能面における差別化要因は何か?

A.ユーザーにとってもシステム管理者にとっても、より使いやすく高機能であると同時に日本の商習慣に合わせたきめ細やかな設定が可能である点と考えており、今後は生成AIを活用することで、グループウェアの活用の幅が広がると考えている。当社はneoAI社との業務提携を発表したが、グループウェアで使用されている機能や蓄積されたデータ資産と生成AIを組み合わせることで、更なる業務効率化や営業の業務サポート等が可能になると考えている。

Q.競合他社のサービスとの価格差はどうなっているか?

A.クラウドサービスについては、2024年9月1日より、desknet’s NEOとAppSuiteの値上げおよびセットプランの新設を行った。当社の価格改定発表後、サイボウズも値上げの発表があったこともあり価格差は相応にある。その結果、競合他社と比較して割安すぎるのではないかと投資家から指摘されることもある。

Q.Notesのサポート終了によるリプレイス需要の状況はどうなっているか?

A.グループウェアは移行コストが高いが、旧バージョンのサービス終了もあり今後もリプレイス需要はあると考えている。

Q.企業のクラウド化の進展状況はどうなっているか?

A.企業のクラウド化は徐々に進んではいるが、コストやセキュリティ面からオンプレミス需要も依然少なくない。プライベートクラウドを利用する企業も多いため、当社はオンプレミスでのライセンス提供という販売形態も採用しており、今後もオンプレミスとクラウドの両方を継続して提供していく方針である。

Q.ファイル管理や文書共有サービスのNotion、コミュニケーションツールのSlackやChatwork等との競合関係はどうなっているか?

A.これらのサービスも競合と認識しており、Microsoft 365のようなサービスと、NotionやSlack等の専用サービスを組み合わせる動きも想定される。当社としては、グループウェアの使い勝手・コストパフォーマンスの良さを追求することが重要であり、ノーコードツールであるAppSuite含めた機能の強化、今後はAI活用による更なる利便性の向上も鍵になってくると考えている。
また、当社のグループウェアのポータル機能では、自社製品だけでなく他社製品の機能も簡単に組み込むことができるため、外部サービスや既存の社内システムとも柔軟に連携することも可能である。

Q.目玉商品やよく求められる機能は何か?

A.desknet’s NEOには27の機能があるが、スケジュールや掲示板、ワークフロー、ポータル等の機能がよく利用されている。AppSuiteはノーコードでワークフロー機能を強化できるなど、単にデータをストックするだけでなく、それらのデータを活用できる幅が広がるという強みがある。まだまだAppSuiteの機能を十分にアピールできていないことが課題であり、現在注力している状況である。

Q.クラウドサービスの価格改定の背景や、今後の価格戦略についてはどう考えているか?

A.可能な限り幅広い企業にサービスを提供することを理念としており、近年まで値上げには消極的だったが、より良いサービスを提供したいという想いの下、生成AI等を含めた今後の開発強化も含めた人件費の増加等を背景に、今回の価格改定に至った。ただし、単純な値上げではなく、AppSuiteとのセットプランを新設することで、顧客の利便性向上とAppSuiteの普及促進を図っている。

Q.AppSuiteとChatLuckは、desknet’s NEOに付随するサービスであるとの認識で合っているか?

A.AppSuiteについてはその認識で問題ない。一方、ChatLuckは単体での販売も行っており、実際にChatLuckのみを利用している顧客も存在している。desknet’s NEOと連携することでユーザー管理の共通化やシングルサインオンなど更なる利便性の向上が期待できるため、当社としてはセットで利用してほしいという想いがある。

Q.ビジネスチャットツールを提供している上場企業は多いと思うが、ChatLuckの差別化要因は何か?

A.オンプレミス環境下で提供可能なビジネスチャットツールは少ないため、ChatLuckの需要は強い。また、クラウドではdesknet’s NEO単体の価格に160円をプラスするだけで、ChatLuckとセットで購入できることや、追加機能の開発を継続して行っていることからも、他社サービスとも遜色ないコストパフォーマンスの良いサービスを提供できていると考えている。

Q.ソフトウェア事業のプロダクトに占める売上の割合について、ライセンス売上とストック売上以外に、具体的に何があるか?

A.カスタマイズやその他の役務作業、他社製品の販売等による売上である。

Q.ライセンス、サポートサービス、クラウドサービスはいずれも限界利益率は高いとの認識で合っているか?

A.その認識で問題ない。

Q.契約期間はどのくらいか?

A.月額契約や年間契約、複数年契約等、顧客により様々である。

Q.中長期でユーザー数の伸びはどの程度を見込んでいるか?

A.調査会社のレポートでは、クラウドで10%程度の伸びを予想しているものもあるが、そうした水準を実現したいと考えている。競合他社の状況にもよるが、ユーザー数を更に伸ばしていくためには、自社製品の機能を今後も強化していく必要がある。

Q.顧客獲得のプロセスはどうなっているか?

A.オンプレミスは主にパートナー経由で販売している。一方、クラウド版はパートナー経由と直接販売が半々となっている。直接販売は、Webや展示会等からの問い合わせが多くなっている。

Q.ライセンス数を増やすためにはどのようなアクションが必要なのか?

A.一定の知名度は必要であると考えている。Web広告、ウェビナー、イベント出展などを活用して質の高いリードを獲得するためには、他社製品の導入事例と比較してもらいつつ、機能面で高い評価をもらうことを繰り返していくことが重要であると考えている。

Q.前期に実施したテレビCMの広告宣伝効果はどの程度あったのか?

A.広告宣伝の成果は、認知度調査をすることで測定している。テレビCMを実施した後、当社の認知度が向上したことから、テレビCMを利用した広告宣伝には一定の効果があったと認識している。しかし、費用対効果の観点から、億単位でテレビCMを継続的に実施するかは疑問であるため、今期はWeb広告にコストをかけて注力している。

Q.今後のクロスセル戦略はどうなっているか?

A.desknet’s NEOとAppSuiteの組み合わせがスタンダードであり、セットで導入する事で実現できる機能をパートナーに認知してもらうように現在は動いており、認知度が向上すれば、浸透率も向上してくると考えている。また、AppSuiteの認知度向上や導入事例の紹介等、地道な活動も継続していく方針である。

Q.AppSuiteの浸透率については、どの水準まで引き上げたいと考えているか?

A.まずは可能な限り早い段階で、desknet’s NEOクラウドのユーザーへの浸透率を30%程度まで引き上げたいと考えている。

Q.生成AIの活用方法についてはどのような議論がなされているのか?

A.生成AIの活用については様々な可能性を検討している。価格への影響や新製品としての展開等、現時点では未定だが、他社との連携も視野に入れ、早期の提供を目指している。

Q.投資や還元を含めたキャピタルアロケーションについてはどう考えているか?

A.配当性向は30%以上を目標としているが、開発強化やM&A等の成長投資を優先するため、現時点では配当性向の引き上げは考えていない。また、開発エンジニアを確保する手段として、Pro-SPIREを買収したケースと同様に、エンジニアを抱える企業を買収することも選択肢の一つとして考えている。現時点では、具体的な投資比率は未定だが、前述の方針に基づいてキャピタルアロケーションについては慎重に検討を行っている。

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