9211 エフ・コード 3Q後取材 20241217【初回取材】
2025/01/17
2025/01/23
Disclaimer
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スピーカー: 執行役員
P/E 18.6x P/B 2.29x (取材記事公開日現在)
Q.今日に至るまでの事業の経緯はどのようになっているか?
A.創業は2006年であり、企業のWebマーケティングを支援するWebコンサルティング事業を開始した。2013年には従来の事業運営で培った技術を活かして自社ツールを開発し、エントリーフォーム最適化ツールであるf-traEFOをリリースしたことをきっかけにSaaS事業を開始した。その後はCODE Marketing Cloudの発売を経て、SaaS事業の拡大により、2021年に東証マザーズ市場に上場を果たした。上場後は、クライアントの幅広い課題に対応すべく、M&Aを活用しながらマーケティング全般に事業領域を拡大している。
Q.上場前にM&Aをしなかった理由は何か?
A.上場前から黒字基調ではあったものの、財務基盤が十分強固とはいえず、M&Aの実施は難しい状況にあった。黒字基調とオーガニックな成長のみで、リニアに事業拡大していくという選択肢もあったが、急速に事業拡大をしながら「マーケティングテクノロジーで世界を豊かに」というミッションを実現するためには、上場して資金調達を行いながらM&Aをしていく必要があると考えたため、現在はM&Aを積極的に実施している。
Q.これまでに多数実施してきたM&Aに関して、それぞれどのような意図でM&Aを実施してきたのか?
A.M&Aを積極的に実施し始めた2022年頃は、SaaS事業のプロダクト強化と顧客層の拡大、各プロダクトのシナジー効果の創出を目指してSaaS事業関連の企業を買収した。2023年からはグループ経営として企業価値の最大化を目指したM&Aを実施している。
Q.M&Aで買収した企業の経営層が御社の経営陣に参画している理由は何か?
A.当社が今後事業を拡大していくためには、成長意欲を持つ人材が経営層に必要であると考え、経営陣も一緒にグループジョインすることを重視して、案件選定や交渉を行っているためである。経営陣側がグループに残る理由としては、成長意欲を持つ経営陣を当社が評価・選定していることに加え、買収対象企業の事業成長によりアップサイドが目指せる契約条件になっていることや、各子会社の経営陣に一定の自治を認めた上で各社に必要なサポートを親会社から実施するという当社グループのスタンス等が挙げられる。
Q.M&A実施後の各企業のマネジメントはどのように実施しているのか?
A.スタートアップ企業が当社の傘下に加わるため、(1)管理部門のサポート、(2)経営状況のモニタリングと経営方針の策定、(3)クロスセルを含めたシナジー効果実現のための分科会という3段階のサポートを行いながら、各社単独での企業成長とシナジー効果創出に取り組んでいる。
Q.経営管理は御社が一括して担当しているのか?
A.その認識で合っている。なお、IPOを目指している企業の場合は独立性が重要になるため、当社では初期段階でのみサポートを実施している。
Q.御社は買収したSaaS製品の提供とグループ全体の経営管理を行っているという認識で合っているか?
A.その認識で合っており、将来的にはホールディングス化も一つの選択肢として検討している。
Q.子会社の中でIPOを目指している企業はどこか?
A.SAKIYOMIは現在IPOを目指した組織体制変更を行っており、その他にも今後IPOを目指したいという企業は存在している。
Q.目指したい最終的な企業の位置付けはどのようになっているか?
A.マーケティングテクノロジーで世界を豊かにというミッションを達成するため、世界規模でクライアントとユーザー双方にとってメリットのあるサービスを提供したいと考えている。
Q.成長ステップとして、ステップ1:一部業務をDX化する企業、ステップ2:全業務をデジタル改革する企業、ステップ3:デジタル改革を世界に広げる企業と掲げているが、ステップ2に向けた現在のソリューションの過不足状況はどのようになっているか?
A.ステップ2達成に向けてある程度のソリューションは揃ってきたが、まだ不足しているソリューションや、強化が必要な領域もある。
Q.予算の策定方法はどのようになっているのか?
A.各社から予算を提出してもらい、実現の可能性や全体のバランスを考慮しながら会社全体の予算を調整している。
Q.今後の成長率はどれくらいを目指したいと考えているか?
A.当社は上場後3年間で、売上収益・営業利益それぞれ約7倍・約8倍と毎期平均で約2倍程度の成長を続けているため、今後も従来と同様の成長率を目指していきたいと考えている。
なお、成長率の内訳は全社としてオーガニック成長(※1)20%、インオーガニック成長(※2)80%を目標としている。
※1:オーガニック成長とは既存事業及び買収した企業及び事業の収益・利益の拡大による成長を意味している。
※2:インオーガニック成長とは買収した企業及び事業の買収時点での収益・利益の足し算によるPL寄与を意味している。
なお、通常、買収を実行した期においては買収時点から当該期末までの期間におけるPL増分による寄与が見込まれ、買収した翌期においては買収事業の運営期間が通年となることにより(前期においては買収時点から期末までのPL寄与であることに対して、)収益及び利益が計上される期間が長くなることによる増分が見込まれる。
Q.オーガニック成長を牽引する領域はどの企業になるのか?
A.データサイエンス領域のBINKS、マーケティング領域のSAKIYOMIとCRAFTが牽引役になると期待している。
Q.期中に連結した企業の業績はインオーガニック成長に含まれる認識で合っているか?
A.その認識で合っている。
Q.M&A実施に伴う資金調達や投資戦略はどのようになっているのか?
A.当社は借入による資金調達、M&Aの投資実行、収益・利益の拡大、企業価値向上、エクイティによる資金調達というサイクルでM&Aを実施している。
Q.M&A戦略はどのようになっているのか?
A.既存事業の強化のため、シナジー効果の見込める同業種や隣接領域に限定してM&Aを実施するようにしている。また、買収事業の売上継続期間、売上成長率、売上の個社分散性を重要視し、EBITDA倍率5倍以内を目安に交渉するようにしている。
Q.2024年5月で公募増資を実施したのは何故か?
A.
(1)M&Aを繰り返し実施してきたことにより、M&Aのパイプラインや案件は増加傾向にあり、より機動的にM&Aを実施できるように資金調達が必要であったため。
(2)M&Aによる事業成長の実績を示すことができたため。
(3)借入やM&Aによって自己資本比率が25%未満に低下したため、今後借入による資金調達をするには自己資本比率を改善する必要があったため。
という3点から公募増資を実施した。
Q.M&A時にはどのようなチャネルを活用しているのか?
A.M&A仲介会社、金融機関からの紹介、直接の問い合わせ等の幅広いチャネルを活用しているが、直近では買収した企業の経営陣宛てにM&Aの相談が来て案件化することもある。例えば、2024年11月に予定しているBUZZの連結子会社化は、SAKIYOMIの経営陣経由でM&A実施に至った案件である。
Q.M&Aの問い合わせは増加しているか?
A.案件の質に変化はないが、問い合わせ件数は増加傾向にある。
Q.M&A 1案件当たりの予算はどれくらいか?
A.全予算を1社に投資することはリスクが大きいと考えているため、全予算を分割して複数案件に投資するようにしている。従来の最大規模のM&A案件はBINKSの25億5,000万円であるが、ボリュームゾーンは平均10億円程度である。
Q.M&Aを検討する際は純資産に対するのれん比率は見ているか?
A.M&Aを検討する際の指標としては見ていない。営業キャッシュフローからの返済可能性がより重要であるため、ネットデット/EBITDAの倍率を適切にコントロールしたいと考えている。
Q.M&Aで失敗した事例はあるか?
A.上場1年目は、人材を必要最小限に絞ってプロダクトのみを買収した案件が中心であった。コストの削減によりリスクを低減して投下資金の回収を図ることが可能という点ではメリットがあるものの、プロダクトやソリューションに愛着を持ち、圧倒的な成長意欲を持って事業運営をするチームには至らず、成長が難しかった。
Q.M&Aによって減損が発生した案件はあったか?
A.減損が発生した案件はない。
Q.買収後の各企業の成長戦略はどのようになっているか?
A.現時点では全体的に成長している状況である。しかしながら、スタートアップ企業は利益よりも売上高の成長を重視する傾向があるため、PMIの過程で収益性の低い案件が見つかることもある。その場合、短期的に売上高が減少する可能性もあるが、低利率案件を整理し、より収益性の高い案件の獲得を目指して経営方針の再検討を実施する。
Q.未上場企業の買収環境をどのように考えているか?
A.グロース株式市場の環境の悪化や小粒上場への風当たりが強くなったことなどを受け、EXITとしてのM&Aを検討する創業者は増えており、供給側は増加傾向にあると感じている。一方、今後は買い手が増加してくることにより買収難易度が上がる可能性はある。
また、市場環境の変化にかかわらず、PEファンド等の当社より高価格で買収するプレイヤーは一定いるため、当社はアーンアウトや段階譲渡、スイングバイIPO等のアップサイドのある契約条件やシナジー効果の発揮、経営・管理・営業・事業上の支援等によって優位性を保ちたいと考えている。
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