9340 アソインターナショナル 2Q後取材 20250228【初回取材】
2025/03/26
2025/03/26
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スピーカー: CEO
P/E 14.7x P/B 2.29x (取材記事公開日現在)
Q.創業から今日に至るまでの事業の経緯はどのようになっているか?
A.創業者である阿曽は日本歯科大学付属歯科技工士学校を卒業後、歯列矯正に興味を持ち、1982年に矯正事業を開始した。その後、米国の著名な矯正歯科医との出会いにより、サンフランシスコで研修する機会を得て、帰国後には大学病院との提携を機に研修医や医師との接点が増えた結果、医師の独立開業に伴って顧客が増加し、事業が拡大していった。
Q.矯正装置は全て受注生産方式という認識で合っているか?
A.その認識で合っており、個々の患者の口の中の状態に合わせて矯正装置を製作している。
Q.上場を決断した理由は何か?
A.第一に、矯正装置製造のデジタル化が進み、海外での受注に対して納期の対応がコンペティティブな状況となった。上場企業としての信用と信頼はクライアントやサプライヤーの決断のスピードを速めることができる。次に、上場企業という社会的信用は歯科技工士の地位を上げるものであり、以上から上場を決断した。
Q.アナログ製造とデジタル製造はそれぞれどのような製造方法なのか?
A.アナログ製造はシリコーン印象材もしくはアルジネート印象材(粘土のように柔らかい型取り用の材料)で歯形をとり、その型に石膏を流して製造するが、デジタル製造は口腔内スキャナーで取得したデータを利用し、歯列をコンピューター上でシミュレーションしながら矯正装置を製作する。
また、矯正装置の材料となるワイヤーやブラケット等をワイヤーベンディングマシンや3Dプリンター等で歯科技工士の手を介さず製造すること等もデジタル製造に含まれる。
Q.売上高別に見た場合、アナログ製造製品とデジタル製造製品の比率はどれくらいか?
A.アナログ製造製品が63%、デジタル製造製品が37%となっている。矯正装置は最終的に人間の手で微調整が必要な装置が多いため、将来的にデジタル製造のみとなることはないと考えている。しかし製造マシン(3Dプリンターやワイヤーベンディングマシン等)のイノベーション等により今後デジタル製造比率は拡大するものと思われる。
Q.アナログ製造製品とデジタル製造製品はどのように区別しているのか?
A.人間の手を介さない装置をデジタル製造製品としており、最終的に人間の手で調整する装置やデジタル製造とアナログ製造のハイブリッド製品は全てアナログ製造製品としている。
Q.商品売上高にはどのような製品が含まれているのか?
A.材料と製品の販売が含まれている。材料に関しては、歯に取り付けるブラケットやワイヤー、インプラントのネジ等の部品を歯医者から直接受注し、ブランド製品として販売している。製品に関しては、3Dプリンターや口腔内スキャナー等の機械類を販売している。
Q.製造の一部を協力パートナーに外注している理由は何故か?
A.協力パートナーの大半は当社から独立した歯科技工士であるため、人件費や固定費を抑制しつつ、高品質な製品を製造できるという点で外注製造を活用している。
Q.歯科技工士はどのような製品を製造できるのか?
A.矯正装置、入れ歯、差し歯、インプラントの上物、入れ歯の金属床等の製造が可能である。
Q.日本の歯科技工士の養成学校では、歯列矯正に関する教育が少ないようだが、米国も同様に少ない認識で合っているか?
A.その認識で合っている。日本の場合は歯科技工士の国家資格が存在するが、米国の場合は資格がないため、教育は行われておらず、基本的にOJTによる教育が中心であると考えている。
Q.矯正装置の製造が可能な人数は日本にどの程度何人存在するのか?
A.日本の歯科技工士約35,000人のうち、矯正装置の製造が可能な人数は1,000人程度である。その中でも約100人が当社の従業員や、当社から独立した歯科技工士となっている。
Q.矯正歯科市場におけるシェアはどれくらいか?
A.当社は市場の4割程度を占めており、次に名古屋と大阪の技巧所のシェアが高いが、売上高は当社の10分の1以下であると推測している。
Q.矯正歯科市場は今後も成長が見込めるか?
A.従来は学生の歯列矯正が多かったが、コロナ禍を機に、若い女性を中心に美容目的での歯列矯正需要が増え、市場全体が爆発的に成長しているため、今後も市場の成長が期待できると考えている。また、近年は虫歯治療の需要が減少しているため、矯正歯科に転向する医師も増加傾向にある。
従来は学生の歯列矯正が多かったが、コロナ禍を機に、若い女性を中心に美容目的での歯列矯正需要が増え、市場全体が爆発的に成長しているため、今後も市場の成長が期待できると考えている。また、近年は虫歯治療の需要が減少しているため、矯正歯科を取り入れる歯科医(GP=補綴と矯正のどちらも行う歯科医)も多くなった。また矯正専門医も増加傾向にある。
Q.マウスピースの販売をしているインビザラインとは競合するのか?
A.インビザラインと当社製品は競合する(マウスピース型製品のみ)。しかしながら同社の製品は医療機器ではなく、雑品として販売しているため法的規制がなく、自由に広告宣伝を実施できるため、矯正歯科の市場成長を牽引する企業になると考えている。当社はダイレクト3Dプリンターにて、より高精度なマウスピースの製造が可能になったため、今後はインビザラインが拡大させた市場のシェアを獲得していきたいと考えている。
Q.近年は歯の美容に関する需要は高まっている認識で合っているか?
A.その認識で合っており、近年はマウスピースやホワイトニング用のトレーの製造依頼が増加傾向にある。
Q.医療機器用のマウスピースと雑品用のマウスピースで製品の特性に違いはあるのか?
A.医療機器の場合は厚生労働省の承認を得る必要があり、広告宣伝にも制限があるが、特性は両者とも同じである。
Q.インビザラインはどのようにしてマウスピースを製造しているのか?
A.コンピューター上で作成した歯列データを医師に送り、医師の確認後に製作を開始している。
Q.海外事業の進捗はどのようになっているか?
A.米国は日本と比較しても、矯正装置のデジタル化が進行しているため、スキャナーで型取りしたデータを日本でデザインし、フィリピンで加工、製造して世界中に発送するというビジネス展開を目指している。現在は日本の技術と納期の速さや、よりデジタル化の進んだ歯科技工として評価され、米国の大学との提携も進んでいる状況である。
Q.営業利益率は今後どれくらいの水準を目標としているか?
A.人件費は今後増加していく見込みであり、商品原価も為替の影響を受ける可能性があるが、営業利益率は20%を目指していきたいと考えている。
Q.為替影響の他に価格の変動要素になり得る要因はあるか?
A.3Dプリンターに使用するレジンは化学製品であるため、原油価格や原材料価格の影響を受ける可能性がある。
Q.マニラ工場の増設は検討しているか?
A.長期的な計画として、マニラ工場の従業員数を400名程度まで増加させる予定であるが、現時点で大規模な設備投資は検討していない。
Q.2Qまでの業績をどのように評価しているか?
A.概ね計画通りに推移しているが、材料費の高騰により、売上総利益率は想定より低い結果となっている。
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