428A サイプレス・ホールディングス 4Q後取材 20251120【初回取材】

2025/12/09

2025/12/09

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株探 バフェット・コード

スピーカー: IR
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Q.創業から現在に至るまでの事業の経緯や御社の強みはどのようになっているか?

A.1993年に現代表が個人事業として串揚げ店「串えもん」を開店したところからスタートし、現在は36種類のマルチブランド、計126店舗を展開する規模にまで成長した。特に直近5年間は、64店舗を新規出店しており、出店ペースを上げている。
主力ブランドは、海鮮丼や定食を提供する「築地食堂源ちゃん」、グルメ回転寿司を提供する「ABURI百貫」、テイクアウト用の焼き鳥を提供する「銀座惣菜店」である。当社の強みは、リーズナブルな価格で高品質な海鮮を提供できる点にあり、特に「築地食堂源ちゃん」は、手頃な価格で豊富な海鮮メニューを揃えることで独自のポジショニングを確立している。具体的には、朝に仕入れた新鮮な魚介をその日のランチに提供する仕組みを構築しており、この体制が高品質と低価格の両立を可能としている。これは、長期間にわたり築き上げてきた独自の仕入れ体制や、豊富な知見を有する専門人材の活用により生み出されている。

Q.丸の内キャピタルが資本参画した経緯は何か?

A.当社は早期の投資回収を重視した経営を続けており、事業規模に対して借入金が非常に少ない財務体質であったため、丸の内キャピタルを含む多くのファンドから出資の勧誘を受けていた。仕入れ等で三菱商事から支援を得られるなどのシナジー効果を期待できる点や、内部統制等の管理面での支援を得られる点が決め手となり、丸の内キャピタルからの出資を受け入れることとした。

Q.三菱商事による事業支援はどのようなことを実施したのか?

A.上場審査に向けた内部管理体制の強化やM&A案件の紹介等の面で支援を受けることができた。なお、当社の上場時に丸の内キャピタルが株式を一部売却したが、事業運営に特段の問題は生じていない。

Q.海鮮の仕入れ力を強みとするようになった経緯は何か?

A.当時、「串えもん」の常連客から「毎日串カツは食べられない、海鮮が食べたい」という要望に応えるべく、築地市場を通じて刺身等の海鮮メニューを充実させていった。その後、2店舗目として、当時は画期的であった海鮮メニューをメインとした形態を出店したところ、新鮮な魚をリーズナブルな価格で提供する店として大繁盛した。これを機に海鮮をメインとする業態を増加させていき、その中で多くの卸売業者との強固な関係を構築し、現在の仕入れ力の強さに繋がっている。

Q.マルチブランドを推進しているねらいは何か?

A.商業施設の多様なニーズに対応するためである。当社の出店場所の大半は商業施設が占めており、商業施設としては施設内の店舗でカニバリズムが発生しないように業種の重複を避ける傾向にある。そのような中で、当社が多様なブランドを抱えていることが非常に評価されており、多くの引合を受けている。なお、一つの商業施設に当社の複数のブランドを出店している場合(例.イオンモール土岐:5店舗、東京ビッグサイト:9店舗等)もあり、マルチブランド戦略が出店機会の拡大に貢献している。

Q.「銀座惣菜店」は、店内飲食よりもテイクアウトを重視した業態という認識で良いか?

A.その認識で合っており、大半がテイクアウト専門業態であるため、レストランフロアの他に食品販売フロアに出店する場合もある。最近では、「築地食堂源ちゃん」と「銀座惣菜店」を同一区画にて出店する場合もあり、一般的な繁盛店の2倍以上の売上も期待できることから、引き続き注力していきたい。

Q.主要ブランドのCAPEX、出店後の売上推移、投資回収期間の目安はそれぞれどのようになっているか?

A.CAPEXはブランドによって異なり、「銀座惣菜店」は30百万円~40百万円、「築地食堂げんちゃん」は50百万円~60百万円、「ABURI百貫」は100百万円超が目安である。
出店後の売上推移は、オープンから3か月間で大きく伸びた後は安定して推移していく。
投資回収期間は2~3年を目安としているが、昨今の建築コスト上昇等を鑑みて柔軟に対応していく方針である。

Q.主要ブランドの顧客層はどのようになっているか?

A商業施設の店舗であれば地元の家族連れ等、路面や都市ビルの店舗であればサラリーマンのランチや飲み需要が中心である。

Q.出店エリアおける方針はあるか?

A.コロナ禍においては地方への出店が多かった時期もあるが、全国的に出店していくことが基本方針である。その上で、例えば商業施設であれば年間施設売上高や客数を参考に出店を検討している。

Q.どのような企業が競合他社に該当すると考えているか?

A.定食屋というカテゴリでは大戸屋HD様やハイデイ日高様、マルチブランド展開というカテゴリではクリエイト・レストランツHD様、回転寿司というカテゴリでは銚子丸様等を競合と考えている。
一方、SFPHD様が運営する「磯丸水産」については、海鮮という分野で同一であるが同社は居酒屋業態がメインであるため、定食を中心に展開する当社とは事業の方向性が異なるため、直接の競合とはならないと考えている。

Q.クリエイト・レストランツ・ホールディングスやハイデイ日高とは客層が異なるように思えるが、実際に競争環境にあるか?

A.商業施設内の店舗では競争が発生する可能性は低い一方で、路面店では、夜のちょい飲み需要を取り込むねらいがある点で一定の競争関係にある。

Q.店舗の立地構成や今後の方針はどのようになっているか?

A.現在は商業施設内の出店が8割以上を占めている。今後は、引き続き商業施設への出店を加速しつつ、路面店やロードサイドへの出店チャンネルを増加させていきたいと考えている。

Q.路面店やロードサイドへの出店戦略をどのように考えているか?

A.基本的には「築地食堂源ちゃん」や「ABURI百貫」による出店を想定しており、立地状況により業績が変動するリスクはあるが、コロナ禍以前は多くの路面店を運営しており、その際に蓄積したノウハウも活かしながら積極的にチャレンジしていきたい。

Q.路面店やロードサイドへの店舗について、客単価の設定をどのように考えているか?

A.商業施設内の店舗と同様に、地域の特性や顧客の可処分所得を加味しながら客単価を柔軟に設定していく方針であるが、既存店の平均価格(例.築地食堂源ちゃん:約1,400円、ABURI百貫:約2,200円)を一つの目安としている。

Q.出店を検討する際に、同一エリアにおける競合の有無を考慮することはあるか?

A.競合が多いエリアでの出店については、敬遠する場合もある一方で、そうしたエリアで当社のブランドの競争力をテストする目的で敢えて出店する場合もある。なお、ロードサイドにおける寿司業態は特に競争が激しいため、社内の専門家の知見を活かしながら十分にマーケティングを行い、総合的に出店を判断していく。

Q.今後の出店余地と出店ペースをどのように考えているか?

A.出店余地については、全国に主要な商業施設が約850施設あるうち、当社の出店済施設は5%に過ぎないため、商業施設だけでも十分に出店余地がある。
出店ペースについては、出店ありきでなく勝てる立地への出店を重視するという基本方針に基づき、当初計画では年間10店舗としていたが、10月末時点では13店舗が確定するなど計画を上振れており、引き続き出店数を上乗せしていきたい。

Q.出店ペースの加速に向けてボトルネックとなり得る要素は何か?

A.当社の採算目線に合致する物件や立地が見つかるかが最大のボトルネックである。商業施設からは毎週のように出店依頼を受けているが、その中でしっかり厳選しながら出店を決定していく。

Q.中長期的な経営目標はあるか?

A.近々中期経営計画を公表したいと考えており、喫緊の目標は、東証プライム市場への区分変更である。そのために直近2年間の利益合計で25億円以上を達成する必要があるが、スタンダード市場へ上場後3年以内であればその基準が緩和されるため、早期の達成を目指している。
また、社内では、中長期の目標として売上1,000億円、1,000店舗を掲げており、M&Aも活用しながら達成に向けて取り組んでいきたい。

Q.M&Aの対象とする基準はあるか?

A.マルチブランド戦略を採用しているため業態に拘りはない一方で、主力ブランドの客単価は1,000円~3,000円であり、その水準から大きく逸脱するような高級業態等は対象外としている。

Q.価格改定により客数減等への影響はあるか?

A.特段の影響はない。2025年5月に価格改定(客単価+約20円)を実施した際でも、顧客からネガティブな反応は見受けられなかった。なお、同年11月より実施した価格改定の影響については精査中である。

Q.約20円の客単価上昇は比較的少額な印象を受けるが、昨今の人件費や原材料費の高騰分は補完できているという理解で合っているか?

A.その理解で合っている。仕入れ価格の高騰の影響を保守的に見積もりつつ、人件費の高騰分を十分に加味した上で価格の改定幅を決定している。見かけ上は少額の価格改定ではあるが、価格改定分の92%~93%が利益貢献するため、その効果は大きい。また、2025年8月期分を通算すると約50円の価格改定となり、コスト増を十分吸収できている。

Q.今後の価格戦略やコスト上昇への対応方針はどのようになっているか?

A.オペレーションの効率化や仕入れの工夫等により、可能な限り値上げ幅を抑えていきたい。なお、当社ではフードの仕入れのうち、魚介類が約8割を占めており、この分野では長年の取引関係を活かして安定した原価率を維持できているため、引き続き仕入れ先との良好な関係を構築していくことでインフレの影響を抑制していく方針である。

Q.キャピタルアロケーションに関する方針はどうか?

A.基本的に金融機関からの借入によって出店資金を調達する方針である。当社は従前より早期の投資回収を重視した出店を行っていることから、キャッシュフローの創出力も高く、金融機関からの資金調達に対して不安視はしていない。
また、配当については、現在の配当性向は20%としているが、成長投資とのバランスを考慮しながら適切な水準を判断していきたい。

Q.業績に季節性はあるか?

A.基本的に下期に偏重する傾向があり、2026年8月期は出店加速や価格改定の効果が下期に顕在化するため、その傾向が特に強くなる見込みである。

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