3696 セレス 4Q後取材 20260302
2026/03/25
2026/03/25
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スピーカー: IR
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Q.2025年12月期の業績をどのように評価しているか?
A.モバイルサービス事業のポイント領域のモッピーが、金融関連案件の増加に伴い通期を通じて好調に推移した。一方で、D2C領域は主力商品であるピットソールの販売減速が響き、回復には至らなかった。
フィナンシャルサービス事業は、暗号資産の相場が想定よりも弱く、マーキュリーの自己保有暗号資産の価格において評価損が発生したが、ラボルが売上高を増加させ、四半期単位では4Qで初めて黒字化したことで一定程度補った形となった。
Q.4Qでポイント領域の売上が大きく伸長した要因は何か?
A.主力のモッピーの成長において、大手銀行などの口座開設獲得案件が好調だったことが大きな要因である。大手銀行などの金融機関は足元の金利上昇の影響もあり顧客獲得のため、テレビCM等による認知拡大とアフィリエイト広告による顧客獲得のため広告予算を拡大させている模様である。モッピーにおいて、それらの旺盛な広告需要を取り込み、売上を牽引した。なお、金融機関の広告需要は、金利上昇を背景として今後も続いていくと考えている。
また、買収したPoint Incomeの売上が、3Qは9月のみの1か月分寄与したことに対し、4Qは3カ月分寄与したことも増収要因である。
Q.Point Incomeの業績や季節性はどのようになっているか?
A.Point Incomeの今期の売上は約9億円であり、4Qの3カ月間で約7億円程度の売上があった。モッピー同様、ポイントサイトであるため、広告需要が高まる1Qと4Qが繁忙期となる季節性がある。買収直後はオペレーションの統合等で一時的に低迷したが、現在は立て直しが進んでおり、今後はモッピーと共同で広告主への交渉が可能になるため、今後さらに収益拡大が可能になる見込みである。
Q.2026年12月期のポイント領域の業績はどのようになっているか?
A.2026年12月期1Qもクレジットカード等の新社会人向け需要や金融機関案件の継続により、好調に推移している。また、売上総利益率に関しては、Point Incomeはモッピーと比較すると約半分程度の水準だが、当社の広告代理店機能であるAD.TRACKのPoint Incomeにおける利用比率を高めることで、今後数年かけてモッピーの利益水準に近づけることが可能であると考えている。
なお、2026年12月期の業績予想には、モッピーの認知広告による新規会員獲得や休眠ユーザーの復帰効果も織り込んでいる。
Q.D2C事業におけるピットソールの不振の要因は何か?
A.店舗販売(ロフトやドン・キホーテ等)における販売拡大を目指して値下げを行ったことで、インフルエンサーマーケティングにおける顧客獲得単価が悪化し、インフルエンサー離れを招いてしまい、インフルエンサーマーケティングの販売減少を店舗の販売拡大で補いきれなかったことが要因である。
また、長期にわたって同じインフルエンサーを起用したことによる獲得疲れも重なったと考えている。今後はマイクロインフルエンサーを活用した施策やTikTok Shopでの販売等へ戦略を変更しつつ、時間をかけてブランドの再構築を図る方針である。
Q.2026年12月期のD2C事業の成長戦略はどのようになっているか?
A.ピットソールの回復に加え、2025年12月期に買収したDINETTEとイシスの売上拡大に注力する。両社は良い商品を保有しているものの、マーケティングが不足していたため、当社のノウハウを活用して売上を伸ばしていく計画である。
また、オンラインピル処方サービスのエニピルも徐々に伸長しており、今後は商品開発だけでなく、M&Aによる商品ラインナップの拡充も選択肢として検討している。
Q.D2C事業において、今後の広告宣伝費の見通しはどのようになっているか?
A.赤字になってまで無理に広告投資を行うことはしない方針であり、広告投資は費用対効果が見合う場合にのみ実施する。2025年12月期は2Q、3Qの商品評価損の計上が利益を圧迫して業績が弱く見えやすいが、2026年12月期は特殊要因がない限り、極端な赤字にはならないように広告宣伝費をコントロールする。
Q. D2C事業の業績について、投資家からどのような意見が挙がっているか?
A.想定より業績が悪く見えたという意見と、2026年12月期の業績予想が強気に見えるという意見が多く見られた。
Q.フィナンシャルサービス事業におけるマーキュリーの現状と今後の展望はどのようになっているか?
A.暗号資産価格の下落による評価損の影響を強く受けているが、ブロックチェーン技術への投資という観点から事業を継続しており、直近では新たな取り組みとして、電子決済手段等取引業者への登録を進めており、ステーブルコインの取扱いを目指している。これが実現すれば事業領域が拡大し、中長期的な収益源になりうると考えている。
Q.2026年12月期のフィナンシャルサービス事業の業績見通しはどのようになっているか?
A.ファクタリングサービスであるラボルの成長による黒字貢献と、マーキュリーの赤字幅縮小を織り込んでいる。マーキュリーに関しては暗号資産相場の上昇は前提としておらず、預かり資産や口座数の増加による収益改善を見込んでいる。なお、CVCによる株式売却益は昨年同程度を織り込んでいる。
Q.持分法適用関連会社であるビットバンクの業績をどのように評価しているか?
A.2025年12月期はアルトコイン相場の低迷に加え、認知度向上を目的としたテレビCM等の先行投資を行ったこと、暗号資産の価格下落による評価損及びそれに伴う取引量減少により、持分法投資損失として2025年12月期は約2億円のマイナス寄与となった。現在は三井住友トラスト・ホールディングスと共同でデジタルアセットの保管管理(カストディ)を行う「JADAT」の設立準備を進めており、収益機会の拡大を狙いながらIPOを目指す方針に変更はない。
Q.中期経営計画2030におけるフィナンシャルサービス事業の目標数値(売上100億円、EBITDA40億円)の実現見通しはどのようになっているか?
A.現時点の積み上げだけでは見通しとして高いハードルであるとは認識している。しかしながら、暗号資産関連の税制改正期待による市場環境の好転、ステーブルコイン事業の立ち上がり、前述のビットバンクにおけるカストディ事業や信用取引等の多角化が進めば、収益化の機会が広がり、目標達成の可能性も見えてくると考えている。また、ラボルのファクタリングサービスが好調に成長しており、足元の成長率で進捗することで大きな貢献となる見込みである。ファクタリングサービスはユーザーが積み上がる性質を持っているため、堅調な推移を見込んでいる。
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