189A D&Mカンパニー 3Q後取材 20260422

2026/05/08

2026/05/08

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株探 バフェット・コード

スピーカー: CFO
P/E 14.1x P/B 0.94x (取材記事公開日現在)

Q. 3Qの業績をどのように評価しているか?

A. 売上について、F&I事業は堅調に推移しているものの、C&Br事業における顧客である医療法人の物販への投資余力が限定的であったことに加え、当社として設備投資の状況を見極める方針を提案していることから物販が低調に推移し、計画を下回った。
一方、取引社数は順調に推移しており、ファクタリング等の投資資産残高は期末目標115億円に対して95億円とやや伸び悩んでいるものの、懸念すべき水準ではないと判断している。この要因として、2025年の春先に独立行政法人福祉医療機構(WAM)が物価高騰対策融資を打ち出し、各医療法人が資金を確保できていることが挙げられる。

Q. F&I事業における取引社数に関しては、4Qも増加トレンドが継続すると想定しているか?

A. 新規顧客を獲得できているものの、解約が一定数発生しており、力強い数字とは言い難く、見通しは不透明な状況である。なお、解約の背景としては、WAMの融資実行に伴い、残高を縮減する意向の取引先が複数あったことが挙げられる。

Q. 2027年5月期に向けたF&I事業の中期的な見通しはどのようになっているか?

A.4Qは小口案件が少なく、現在は10億円規模の大型案件に2件取り組んでおり、いずれか1件を期末までに成約できれば業績は大きく押し上がる見通しである。
基本的には1社あたり1億円規模の案件を積み上げることが安定的な拡大につながるが、現在は大型案件の対応負荷が大きいため、それ以外の案件は進捗が低調となっており、本来1年で達成すべき計画を1.5年かけて遂行するようなスピード感で進んでいる。

Q. 10億円規模の案件が2件獲得できれば、投資資産残高が計画以上に増加するという認識で良いか?

A. その認識で問題ない。

Q.大型案件の成約確度はどのような見込みか?

A. 1件は優良な取引先であり、今後の取引拡大も見込めることから、条件面で一定の譲歩を行ってでも獲得したいと考えている。一方、もう1件はバックファイナンスの可否が重要であり、現在金融機関と交渉中である。
前者は既に他社でファクタリングを利用しており当社への期待も高いが、資金ニーズが約半年先であるため、早期に実行できるかが焦点であり、後者はバックファイナンスを前提に、当社として適切にリスクコントロールが可能か見極めている段階である。

Q. 契約条件における譲歩とは具体的にどのような対応を想定しているか?

A. 利益の確保は前提としつつ、例えば1年契約を2年に延長し、その期間の買取差額を固定にする提案を行っている。現在は金利上昇局面であるが、当社は債券額面に対して年率8%から9%程度の手数料を受け取っており、ベース金利が上昇しても手数料を据え置くことで取引先にとって有利な条件を提示している。

Q. 金額規模が大きいほど売上総利益率が低くても十分な利益を確保できるという認識で良いか?

A. その認識で問題ない。小口案件の方が収益率は高くなるものの、例えば1,000万円の案件を8%で獲得しても年間80万円程度の利益に留まり、モニタリングのコストを考慮すると採算が合わない。そのため小口案件では15%程度の手数料を確保している。金額規模が大きければ、売上総利益率が低くても十分な利益の確保が可能である。

Q. 債権買取先数が増加しやすい時期等、季節性は存在するか?

A. 季節性の影響は限定的であるが、年末は行政機関の閉庁が早まるため債権譲渡の通知手続きが間に合わず、案件を進めにくい時期である。一方で、年末は賞与等で資金繰りの重要性が高まるため、賞与支給直前のタイミングは案件を獲得しやすい傾向がある。

Q. 取引社数の拡大に向けて、10億円規模の大型顧客と小口顧客では、それぞれどのような特徴・戦略上の位置付けがあるか?

A. 10億円規模の医療法人は複数施設を保有しているケースが多く、C&Br事業のコンサルティングや物販のニーズも大きいため深く入り込む意義がある。一方で小規模な顧客は周辺ビジネスへの展開が限定的である。ただし、小規模な顧客でもM&Aによって別法人を子会社化するケースがあり、M&A関連の取引に発展する利点も存在する。基本的には1件あたり1億円程度の規模が確保できれば、多様な事業展開が可能となる。

Q. 取引金額および社数ベースで、1億円超の顧客の構成比はどのようになっているか?

A. 3Q末時点で、1社1億円超の顧客は社数ベースで19.6%であり、取引金額ベースでは約70%を占めている。前期末時点では24.3%であったため、小口案件が増加したことに伴い、1億円超の顧客の割合は若干低下している。

Q. 顧客の規模別の獲得方針について、どのように考えているか?

A. リスク分散や顧客層拡大の観点から大型案件と小口案件の双方を獲得する方針には意義があると考えている。大型案件は業務や保全に係る負荷が大きい一方で、小口案件は当社がリスクを感じた際に他のファクタリング事業者に譲渡しやすいという利点がある。ただし、小口案件については、月末決済に間に合わせるために過度なレートを提示してまで獲得を優先する方針は採っていない。

Q. 3Qの経常利益が通期計画を超過した要因は何か?

A. 通期計画超過の最大の要因は販管費の抑制であり、当初見込んでいた人件費の増加が想定を下回るなど、コストを保守的に見積っていた点が主な要因である。なお、足元の金利上昇により調達金利は上昇しているものの、スプレッドの圧縮により、実質的な調達コストの増加は限定的である。その上で、顧客には金利上昇分を価格転嫁しているため、売上総利益率は少し上昇している。

Q. 人件費が想定を下回った要因は何か?

A. 採用は一定程度進捗しているものの、離職も一定数発生しており、純増数が計画に達していないことが主な要因である。

Q. 決算説明資料P.32の中長期的な経営目標として2027年5月期のF&I事業の売上高1,133百万円という目標があるが、これは達成可能な水準という認識で良いか?

A. 足元の業績水準では厳しい状況にあるものの、前述の10億円規模の大口案件2件がいずれも獲得できれば、十分に達成可能な水準であると考えている。

Q. 20億円規模の投資資産残高の増加は、四半期あたりで数千万円程度の売上貢献に繋がるという認識で良いか?

A. その認識で問題ない。仮に20億円規模の案件を手数料6%で実行した場合、年間で120百万円程度の売上となり、売上総利益率を60%と見込むと約70百万円の売上総利益押し上げ効果が期待できる。

Q. 来期以降においても、投資資産残高および取引社数は継続的に増加すると見込んでいるか?

A.現在の取引先は継続性の高い顧客が中心であることに加え、M&Aを積極的に展開しているため、順調に増加すると見込んでいる。一方で、来期の期初にあたる6月頃に更新を迎える継続性の低い顧客について、一定数の解約発生は織り込んでいる。

Q. 来期における投資資産残高の増加目標はどの程度を想定しているか?

A. 中期経営計画のベースとなる残高が160億円程度であるため、現状から月3億円ペースで年間約40億円増加を目標としている。

Q. C&Br事業やHR&OS事業について、気にしておくべきポイントはあるか?

A. C&Br事業は売上総利益ベースで力強く推移している一方で、物販の低迷が来期以降の売上増加の足かせとなることを懸念しており、事業への影響は限定的であるものの、投資家からの印象が弱まる点が課題である。
また、HR&OS事業は堅調に推移しているものの、人材事業の規模拡大のスピードをさらに加速させる必要があると認識している。

Q. HR&OS事業の売上が2025年5月期2Qから大きく上昇した要因は何か?

A. 2024年9月に調剤薬局の事務スタッフのアウトソーシングを大量に受注した結果、月1,000万円程度の売上が実現したためである。なお、当該事業は取引先との関係性強化を目的としたビジネスであるため、利益への貢献は限定的である。

Q. HR&OS事業における特定技能外国人就労支援とマネジメント層の紹介派遣は堅調とのことだが、今後の業績貢献はどのように見込んでいるか?

A. 予算に対しては堅調だが、規模としては依然として不十分であると認識している。特定技能外国人については毎月の成約数が安定してきており、1人あたりの利益水準は低いものの、就労後の定着支援によるストック収入の増加が見込まれることから、将来に向けた基盤構築が進んでいる。
現時点で月間14名から15名程度の入職紹介を行っている。足元の4月も10名程度が内定および入社承諾に至っている。

Q. MedTech Groupへの出資について、持分比率12.5%では経営支配権を有する水準ではないが、どのような意図があるか?

A. 持分法適用会社に該当しないように意図的に出資比率を抑えている。当該企業の社長は同社と密接な関係にある複数の医療法人グループの代表を務めており、同社のシステムを当社の顧客である医療法人に紹介することに加え、背景にある医療法人グループとの提携や新たな医療法人の紹介等を期待している。

Q. 出資による業績への直接的な影響は当面ないという認識で良いか?

A. その認識で問題なく、現時点で直ちに影響はない。

Q. 金利上昇やインフレ等は、ファクタリングビジネスにどのような影響を及ぼすか?

A. 当社の調達コストが高くなるが、直近の金利上昇に際して、顧客の収益を圧迫しない範囲での価格転嫁を実施するとともに、金融機関に対しては上場後1年半が経過し、堅調な年度決算の発表を2回実施したことで、スプレッドの引き下げ交渉を進めている。そのため、調達コストは上昇しているものの影響は限定的である。
また、取引先が銀行から調達する金利も徐々に上昇しているため、当社のファクタリング手数料の割高感が相対的に低下している点は利点である。

Q. WAMからの融資により資金需要が後ずれしているとのことだが、この資金需要は後々出てくると想定しているか?

A. WAMからの融資を受けても業況が改善しなければいずれ資金繰りは悪化するため、資金需要が先送りになっているだけだと捉えており、今後、早期に相談が寄せられると考えている。

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