2462 ライク 3Q後取材 20260421【初回取材】
2026/05/11
2026/05/11
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スピーカー: IR
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Q. 創業から現在に至るまでの事業の経緯はどのようになっているのか?
A. 1993年にパッケージ旅行の企画事業を目的として創業したが、その後は携帯電話端末の販売代理店事業を経て携帯電話販売人員の人材派遣を中心とする事業へ転換し、2005年に東証マザーズ市場(=現東証グロース市場)へ上場した。その後は保育領域ではライクキッズ、介護領域ではライクケアを買収して事業領域を広げ、人材領域に関しても、コールセンター、物流倉庫内の軽作業向け等へも派遣領域を広げている。
Q.事業ポートフォリオはどのような考え方で構成されているのか?
A. 人の介在が不可欠で、ロボットやシステムで代替されにくい安定的な事業基盤の構築を目指しているため、携帯販売や物流軽作業の人材派遣、保育や介護施設の運営といった、労働集約型の分野に特化している。
Q.人材事業における競争優位性はどこにあるのか?
A. 最大の強みは人材教育であり、人材領域において未経験者を採用して育成し、戦力化するノウハウを蓄積してきた点にあると考えている。
Q. 直近数年の利益が伸び悩んでいるように見えるが、この要因は何か?
A. 2021年5月期頃は認可保育園の開設ペース鈍化に伴って開発投資が減少し、開設した認可保育園において子どもが充足し補助金が最大化していったことに加え、携帯販売領域へ新たに大手企業が参入したことで人材領域の需要が拡大し、利益が好調に推移していた。
しかしながら、直近は人材領域で採用難や原価率の悪化が続き、保育領域においても物価の高騰によって収益性が悪化している状況である。また、2023年5月期から3期連続で介護施設の新規開設投資があったことも影響している。
人材領域では採用の強化、保育領域では加算の補助金獲得とコスト適正化、介護領域では入居促進を進めていく。
Q. 今後の事業ポートフォリオをどのように拡大していく方針なのか?
A. 新領域へ大きく進出するのではなく、保育領域では認可保育園運営事業者の買収、介護領域では既存業態に近い領域の買収で事業規模拡大を図っていく方針である。なお、人材領域においては、コールセンター需要の減少や携帯販売市場の伸び鈍化を踏まえると、既存領域だけでは高成長を見込めないため、新たな柱となる領域の模索が必要であると認識している。加えて、保育施設の展開を足掛かりに、東南アジアへ進出することで、3事業のシナジーを活かしていきたい。
Q. 保育領域や介護領域において好条件のM&A案件があった場合でも、基本的には採用力の高さを活かした、労働集約型のビジネスを重視するという認識で合っているか?
A. 保育領域や介護領域も人がいないと成り立たない労働集約型のビジネスだと考えているため、その認識で合っている。しかしながら、両領域においては施設運営を行っていることから、施設管理等の事業であれば労働集約型に限らず買収を検討する可能性がある。
Q. 労働集約型の事業を選好する理由は何か?
A. 人が中心となる事業はイノベーションによる代替が起こりにくく安定性があり、継続的な需要が見込める分野であるためである。
Q. 子育て支援サービスの成長ドライバーをどのように見ているのか?
A. 直近は学童保育の需要が高まっているため、2030年頃までは学童クラブ等の新規開設が成長を牽引する見通しである。
Q. 子育て支援サービスでは年間どれくらいの施設開設が可能なのか?
A. 認可保育園は年1〜3施設程度であるが、学童クラブ等は年10施設超の開設が可能であると考えている。
Q. 認可保育園と学童クラブ等の収益性に違いはあるのか?
A. 認可保育園の1施設当たり売上高は1億〜1億5,000万円程度であるのに対し、学童クラブ等は3,000万〜4,000万円程度である。粗利率は15%という基準を定めているため、収益性に大きな違いはないと認識している。
Q. 認可保育園の売上高は今後どのように推移する見込みか?
A. 直近は認可保育園の開設は見込んでいないものの、物価上昇に伴って公定価格も上昇することや、認可保育園の子どもの充足率が高まることから、売上高は若干の伸長を想定している。
Q. 今後の保育業界の動向をどのように見据えているか?
A. 直近は競合他社においてM&Aが活発化していることから、今後は業界再編が進むと考えている。
Q. 子育て支援サービスの中長期的な目標はあるか?
A. 現在は7月公表予定の長期経営計画に向け、子育て支援サービスの収益性向上に関して議論している段階であるため詳細な目標は言及できないが、単なる施設数の拡大ではなく、既存施設の収益性の改善を通じて利益水準を引き上げたいと考えている。
Q. 子育て支援サービスの収益性はどのように改善していく想定か?
A. 保育士を加配基準まで配置した場合、加算の補助金を獲得することができるが、人員数によっては加算額を人件費が上回る場合もあるため、人員配置の最適化が重要であると考えている。そこで、現在は子ども数や職員配置の過不足を一元管理できるシステムを開発しており、将来的には外販も視野に入れている。加えて、採用の内製化やDXによる本社業務の効率化を進めることで、販管費の抑制も図っていく方針である。
Q. 子育て支援サービスの利益率は今後どれくらいの水準まで改善が見込めるのか?
A. 2025年5月期の営業利益率は6.6%であり、今期3Qまでの営業利益率は1%未満と低水準だが、将来的に10%近くまでは改善余地があると考えている。
Q. 総合人材サービスはどのような位置付けとなっているのか?
A. 引き続き成長を目指したいセグメントであるが、現時点では将来的に大きな成長を期待できるのは物流領域であるため、今後は既存領域でシェアと収益性を高めて利益を創出していく。、そのキャッシュを保育、介護、M&Aへ再投下していく方針である。
Q. 総合人材サービスでは今後どのようにしてシェア拡大を図る方針か?
A. 人材需要は十分にあるため、今後は受注拡大の前提となる派遣スタッフの安定確保に向けて採用力を強化するとともに、採用した人材を早期に戦力化するための育成体制の再構築を進めていく方針である。
Q. 人材領域の競争環境はどのようになっているのか?
A. モバイル人材派遣においては、大手競合から当社へ案件が移るケースもあるが、利益を圧縮することで中小事業者がシェアを取るようになった印象を受けている。
Q. 総合人材サービスの今後の成長戦略はどのようになっているのか?
A. 今後は特定技能外国人の人材紹介と生活支援に注力していく方針である。売上規模は限定的であるものの、利益率が高い事業であることから、中長期的には利益率の改善に寄与すると考えている。
Q. 特定技能外国人関連の売上高はモバイル、物流・製造、コールセンター、その他のどのセグメントに計上されるのか?
A. その他に計上されている。
Q. 特定技能外国人関連の売上の成長ペースをどのように見込んでいるのか?
A. 2027年4月より解禁予定の軽作業分野に注目しているが、物流企業側の受け入れ意欲が高くはないため、立ち上がりには時間を要する可能性が高い。引き続き、介護事業者向けのサービスに注力する。
Q. 介護領域の収益性にはどのような特徴があるのか?
A. 介護領域は新規施設を開設すると、開設コストの発生に加えて、収益化までに時間を要することにより一時的に利益率が低下するため、新規開設を抑える期間は、利益率が改善しやすい構造になっている。また、施設開設後に利益が最大化するまでには2〜3年を要し、安定稼働後の利益率は6%程度を見込めると考えている。
Q. 今後の介護領域の出店戦略はどのようになっているのか?
A. 直近1〜2年は新規開設に慎重な姿勢を取りつつ、既存施設の入居率と収益性の改善を優先する方針である。その後の出店については、建築資材の高騰を踏まえ、学生寮の転換等の低コストな開設手法も含めて検討していく方針である。
Q. キャピタルアロケーションをどのように考えているのか?
A. 施設開設やM&Aを積極的に検討している。M&Aに備えて一定のキャッシュを確保しつつ、株主還元も重視する方針である。具体的な還元方針は7月公表予定の長期経営計画で示す予定であり、個人投資家向け株主優待も継続する考えである。
Q. 株価について、経営陣で意識していることや考えていることはあるか?
A. 株価は過去と比べて低水準にあると認識しているため、企業価値向上に向けた取り組みを通じて、株価の回復を目指したいと考えている。
Q. AIやロボット等の進展による事業への影響はどのように考えているか?
A. コールセンター領域ではAIによる代替、物流領域ではロボットによる自動化が一定程度進むと考えているため、今後はそれらに代替されにくい業界に加え、AIやロボットの活用余地がある業界への人材派遣も新たな柱として検討していきたい。
Q. 決算説明資料P.24に記載の日本生命と推進しているシステム開発案件とはどのような内容なのか?
A. 日本生命と提携し、「保育イノベーションコンソーシアム」を組成した。システム開発は、当社の保育現場の実務知見を活かし、バックオフィスからフロント業務までを一貫して管理するシステムを当社が開発している。将来的には当該システムの外販を他の保育事業者へ進めたいと考えており、最初は「保育イノベーションコンソーシアム」の事業者から始め、いずれ新たなSaaSビジネスを構築することができると考えている。
Q. インドネシア子会社の設立により、今後の成長可能性をどのように考えているのか?
A. 直近はインドネシアの教育意識の高まりを背景に、日本式保育施設の展開を進めていく方針である。また、将来的には現地で採用した人材を日本へ特定技能外国人として送り出す人材領域への展開に加え、インドネシアで介護施設を開設し、日本で介護を学んだ人材が帰国後も働ける場を整備することで、人材の好循環を構築していく構想を持っている。
Q. 海外展開はどのような時間軸で進める想定か?
A. 保育施設は、来期中に開設予定である。インドネシアにおける人材採用と日本への紹介事業は来期または再来期頃、介護施設の展開は早くても2030年代中盤からの開始を想定している。
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