4076 シイエヌエス 3Q後取材 20260520【初回取材】
2026/06/05
2026/06/05
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スピーカー: CEO
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Q. 創業から今日に至るまでの事業の経緯はどのようになっているか?
A. 1985年に設立し、創業者が旧ユニシス系の出身であったことを契機に、当時は旧ユニシス向けのUNIX関連開発を手掛けていた。しかしながら、OS周辺の開発のみでは事業拡大に限界があると判断し、1990年代に金融業界へと参入した。その後はUNIXの知見を活かしてインフラ構築、システム開発、クラウド開発、ビッグデータ、ServiceNow導入等へ事業を拡大し、加えてDX、AI活用の推進にも事業領域を拡げている。
Q. U-Wayを自社サービスとして展開するに至った背景は何か?
A. U-Wayは、OCI(=Oracle Cloud Infrastructure)を含むクラウド領域の構築経験を整理・体系化し、従来はSESを中心とした案件が大半を占めていた中で、近年の人手不足環境を踏まえてエンドユーザーとの直接取引拡大を図るべくサービス化を進めた。
Q. 現在のSES案件の割合はどれくらいか?
A.SES型の比率が高く、9割程度となっている。
Q. 現在の事業ポートフォリオはどのような構成になっているのか?
A. 当社の事業は、テクノロジーソリューション事業、ビジネスソリューション事業、コンサルティング事業の3つで構成されている。テクノロジーソリューション事業はServiceNow導入・運用やクラウド活用等、先端技術を活用したシステム開発・基盤構築領域、ビジネスソリューション事業は金融機関、小売・流通業向けシステム開発や、自社サービス「U-Way」、ERP導入等、エンドユーザーに近い領域を担っており、テクノロジーソリューション事業で培った知見をビジネスソリューション側へシフトしていく構造である。
そのため、両事業はいずれも中核事業として位置付けており、将来的にどちらか一方に偏重していくという考えはない。なお、コンサルティング事業はエンドユーザー開拓のフロント機能として位置付けており、テクノロジーソリューション事業とビジネスソリューション事業の受注拡大に繋げる役割を担っている。
Q. 顧客からはどのような点を評価されているのか?
A. 日本オラクルからはOracle Cloud分野、SASからはデータ分析分野等の技術力を評価されている。当社としては、新しい技術領域の案件に対して過度にリスクを恐れずに入り込み、実績を積み上げてきたことが、結果として複数領域での事業立ち上げにつながっている。
Q. 今後は間接取引よりも直接取引の比率を拡大させる方針はあるか?
A. 現在は間接取引が70%、直接取引が30%となっており、間接取引における主要顧客はNTTデータ、野村総合研究所、日鉄ソリューションズ等の業界トップクラスのSIerであるため、積極的に縮小していく方針はないが、今後は案件コントロールの自由度が高く、人員依存の少ない直接取引の比率を高めていきたいと考えている。
Q. 間接取引と直接取引とで売上総利益率に差はあるか?
A. 売上総利益率は案件ごとに異なるが、直接取引の場合は顧客業務を早期に把握でき、案件コントロールの自由度が高まるため、直接取引を増やす意義は大きいと考えている。
Q. 3Qにおけるテクノロジーソリューション事業の売上高と売上総利益が前年同期比で大きく成長している理由は何か?
A. 生成AIアセット開発の拡大を背景としたAIツール開発案件に加え、次世代キャッシュレス決済プラットフォームの新規開発案件や保守案件を複数受注できたことが増収増益に寄与したと考えている。
なお、ServiceNowに関しては新規案件の獲得は進んでいるものの、大規模案件が一巡したことから、全体としては横ばいで推移している。
Q. テクノロジーソリューション事業は今後も継続的に伸びていくという認識で合っているか?
A. その認識で合っている。なお、次世代キャッシュ決済プラットフォームの大型案件終了後、保守運用を行いながら次の案件を待つ局面においては横ばいで推移する想定である。
Q. テクノロジーソリューション事業の売上総利益率が約30%と高水準であるが、売上原価に営業担当者の人件費は含まれているのか?
A. 一部、事業側で発生する費用は含まれているが、基本的には稼働エンジニアの原価を中心に計上しており、営業担当者の人件費は含まれていない。
Q. テクノロジーソリューション事業の今後の成長戦略はどのようになっているか?
A. 売上高成長率は最低でも10%以上を維持しながら、案件ミックスを見直し、スキルに見合った単価交渉を通じて売上総利益率の引き上げを目指す方針である。
Q. 生成AIによる業務代替リスクをどのように考えているのか?
A. 長期的には一部業務の代替が進む一方、現状は簡易なテスト工程等への活用に留まっており、当面はむしろ案件の増加に繋がる可能性が高いと考えている。
Q. 直近の受注状況は堅調に推移しているという認識で合っているか?
A. その認識で合っている。
Q. 2027年5月期以降のNTTデータからの案件はどのように推移する見込みか?
A. 生成AIの案件については拡大を見込んでいる一方、ServiceNowの案件については、NTTデータ向けの深耕を進めつつ、ServiceNowを導入済みのエンドユーザへの支援を強化する計画である。また、コンサルティング案件の拡大も進めていく計画である。
Q. ビジネスソリューション事業において、U-Way関連案件とSIer経由案件の割合はどの程度か?
A. 3Q時点では金融機関向けのSIer経由で参画する案件が最も大きく、U-Wayよりも1.5〜2倍程度のボリューム感となっている。
Q. 自社サービスが含まれているにも関わらず、ビジネスソリューション事業の売上総利益率がテクノロジーソリューション事業より低い理由は何故か?
A.ERP事業立ち上げに伴う人材育成やスキル習得のコストが先行したことが要因であると考えている。
また、金融機関案件は規模が大きく利益額は出るものの、利益率はテクノロジーソリューション事業と比較すると低いため、全体として利益率が低下している。
Q. 金融機関向け案件の利益率が低い理由は何故か?
A. 上流の設計工程では一定の利益を確保できる一方、開発工程では案件規模が大きいため、金融機関側の単価抑制や常駐要請、オフショア制約があり、相応のスキル人材を配置しても、薄利になりやすい構造にあるためである。
なお、案件の収益性は毎月モニタリングしており、一定の利益率水準を下回る案件は撤退も含めて今後の方針を検討している。
Q. ビジネスソリューション事業の成長戦略はどのようになっているのか?
A. U-Wayは注力領域であるが受託開発に近く、急拡大は容易ではないため、今後はERP案件の受注を拡大し、利益を確保する方針である。
Q. U-Wayサービスが2024年5月期から2025年5月期にかけて大きく成長した理由は何か?
A. 新規顧客を獲得し、請負案件が増加したためである。
Q. コンサルティング事業の3Qの売上総利益率が前年同期比で大きく上昇した理由は何故か?
A. エンドユーザー向けのDX推進案件や技術コンサルティング案件、ERPの上流案件等が大きく伸長したことが要因である。
Q. コンサルティング事業の成長戦略はどのようになっているのか?
A. コンサルティング単体の売上拡大だけではなく、プリセールスや案件創出機能として位置付けており、経営・上流コンサルを起点に、ビジネスソリューション事業やテクノロジーソリューション事業の案件受注へ繋げることを重視している。
Q. コンサルタント人材はどのように確保しているのか?
A. コンサルティング人材はSIer人材とは求められるスキルセットが異なり、育成にも時間を要するため、基本的には即戦力となるプロフェッショナル人材の中途採用を中心としている。なお、SIer経由で受注して行う技術系コンサルティング案件は、既存メンバーの転向によって、育成に時間をかけずスムーズに進めることができている。
Q. 受注残の推移をどのように評価しているか?
A. 現在は受注残が期末にかけて減少する傾向にあるため、今後は受注残を積み増していくことが課題であると認識している。
Q. 直近の株価をどのように評価しているか?
A. 従来、投資家から見た“期待感”につながる思い切った成長投資が少なかったことが株価の評価に影響していると認識しているため、今後は成長投資を検討している。
Q. 今後、M&Aの実施は検討しているか?
A. 中期経営計画の達成を見据えると、オーガニック成長のみでは進捗に課題が残る可能性があるため、シナジーが見込める企業とのM&Aは成長戦略の一つとして位置付けている。
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