3696 セレス 1Q後取材 20260528
2026/06/15
2026/06/15
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スピーカー: IR
P/E 13.5x P/B 1.63x (取材記事公開日現在)
Q.1Qの業績をどのように評価しているか?
A.非常に好調であったと評価している。最大の要因はモバイルサービス事業のポイントサイトのモッピーが大幅な増収となったことである。昨年から継続してメガバンクの銀行口座開設案件が増加したことや、1Qにおける広告需要の上昇が増収に貢献した。
また、決算説明資料P.29にあるように、昨年9月に取得したポイントインカムについて、モッピーの施策の横展開や自社ASPであるAD.TRACKの活用が寄与した結果、売上が前年同期比で1.2倍となり、利益率も上昇した。
一方でモバイルサービス事業のD2Cは減収減益となった。主な要因は、主力商品である機能性インソールのピットソールの販売数が想定を下回ったことである。ピットソールへの注力により停滞していた新商品開発や昨年買収した化粧品会社2社との連携によるマーケティングを進めており、4Q頃までの業績の回復を目指している。さらに、4月に買収したSQUIZが2Qから業績に寄与する予定である。決算説明資料P.24にあるように、同社の前期営業利益は3億円を超えており、今後の業績貢献が期待できると考えている。
Q.全社業績の季節性として、ポイントサイトは1Qと4Qが好調であり、D2Cは4Qが好調であるという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。そのような季節性のため、1Qに業績が好調となり、2Qと3Qにおいて落ち着き、4Qで再び上昇する傾向にある。
Q.ポイントサイトにおけるメガバンクの銀行口座開設案件の増加の背景はどのようになっているか?
A.利上げによってマイナス金利が解除され、口座獲得のために広告費を投入していることが背景となっている。前年同期は三井住友銀行のOliveの案件が多かったが、今期は三菱UFJ銀行等の案件も増加した。
Q.メガバンクの広告出稿は2Q以降も継続する見通しか?
A.中期的に、銀行が口座獲得を停止することは考えにくいため、強弱をつけながら継続して広告出稿を実施すると想定している。
Q.金融広告の出稿は今後も堅調に推移していくのか?
A.2024年から始まった新NISAによる証券口座獲得の需要も継続しており、メガバンクだけでなく地方銀行が本格的に口座獲得に動く可能性もあるため、今後も堅調に推移すると想定している。
Q.足元の地方銀行からの広告出稿の状況はどのようになっているか?
A.現時点では顕著な出稿は見られないが、今後増加する可能性は十分にあると考えている。
Q.広告出稿に至る経路はどのようになっているのか?
A.主に広告主からの問い合わせと当社からの営業が主な経路となっている。
Q.1Qの好調が継続する見通しであるにもかかわらず、上方修正を実施していない要因は何か?
A. SQUIZの利益貢献やのれん償却額が精査中であることや、まだ1Qの段階において、今後発生する可能性がゼロではない、CVCにおける投資有価証券に減損リスクがあることなどが要因である。
Q.上方修正を実施しない要因は、計画外の費用が新たに計上されることではないという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。
Q.モッピーのアクティブ会員数が前四半期比で増加し続けている要因は何か?
A.要因は2つある。1つ目は、一般消費者の間でポイ活が一般的になり、最も規模が大きいモッピーが選ばれやすくなっていることである。2つ目は、昨年の4Qから開始した認知拡大のための広告施策の効果が1Qに現れ始めたことである。
Q.モッピーの認知度はまだ成長余地があるという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。
Q.認知広告への投資は現在も継続しているという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。タレントを起用した動画広告や、都内主要駅での大型看板広告等を継続している。
Q.ポイントインカムのアクティブ会員を開示していない要因は何か?
A.ポイントインカムのアクティブ会員数の定義は、当社がIR資料で開示しているモッピーのアクティブ会員数の定義と異なる。開示する場合は、ミスリードを防ぐためにも、当社内でカウントの定義を整える必要がある。なお、社内データ上でアクティブ会員数は上昇している。
Q.ポイントインカムのPMIの状況はどのようになっているのか?
A.具体的な目標数値は設定していないが、売上はまだ十分に成長の余地があり、様々な改善点に取り組むことで今後も成長を見込んでいる。
Q.ポイントインカムの改善点は何か?
A.広告の出稿方法の改善や、広告主との関係性の強化、顧客獲得単価の見直しなどが挙げられる。モッピーのノウハウを横展開することで、ポイント還元設計の見直しや運営体制の効率化、自社ASPであるAD.TRACKとの連携による広告主との直接交渉力の向上を実施している。
Q.モッピーとポイントインカムでユーザー獲得単価に差があるという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。具体的な金額差は開示していないが、改善の余地があり、時間をかけて改善していく。
Q.モッピーの売上総利益率が改善した要因は何か?
A.1Qの売上計上に対して、それに伴うポイント付与の原価計上が2Qにずれ込んでいる一時的な要因が挙げられる。この傾向は売上が急増する時期に顕著となるため、季節性によって売上が上昇した1Q特有の売上総利益率であったと考えている。
Q.studio15の事業内容はどのようになっているのか?
A.2021年に買収したstudio15は、創業当初からショート動画に特化し、動画制作や広告主のアカウント運用を行っている企業である。2025年6月末にTikTok Shopが日本に上陸し、EC機能の追加によってライブコマースの基盤が整ったことを受け、studio15ではショート動画制作やアカウント運用に加え、TikTokの運営会社であるバイトダンス公認のもと、広告代理業を展開している。
Q.2025年に立ち上がったTikTok Shopやライブコマース市場は、現在売上が増加し始めているという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。海外でのGMVの急成長を踏まえ、日本でも売上が成長すると期待されている。しかし、日本の広告主は新しい手法に慎重であるため、現在は当社で先例を創出している段階である。
Q.決算説明資料P.20に記載のとおり、studio15のTikTok ShopのGMVが急増している要因は何か?
A.当社グループのDINETTEの商品やピットソールなどのTikTok Shopを通じた販売に際して、studio15が支援に入ったことが要因である。
Q.TikTok ShopのGMVが成長し、業績に貢献し始めるのはいつ頃になると想定しているか?
A.業績への貢献はまだ先になると想定している。国内の広告主にはよくあることだが、成功事例が少ない新規の広告手法に対して、慎重に様子見をする傾向がある。もれなくTikTok Shopもその段階であるが、国内での利用実績が積み上がれば、当社が対応できる領域が広がるものと考えている。
Q.studio15の収益モデルはどのようになっているか?
A.顧客ごとに案件単価を設定しており、GMVに応じて手数料が計上されるモデルとなっている。
Q.自社プロダクトの販売においても、手数料がstudio15に計上されるという認識で良いか?
A. その認識で問題ない。
Q.今後、自社プロダクトの販売と受託販売の比率をどのように考えているか?
A.現在は挑戦段階であるため、D2Cの方向性を含めて詳細を開示することはできないが、自社プロダクトのみを販売する方針はない。
Q.D2Cにおいてピットソールの売上が減少した要因は何か?
A.リテール販売を拡大するために半額程度の値下げを実施したが、同時にインフルエンサーへの報酬単価も低下したことでインターネット経由の売上が縮小し、リテール販売の売上がインターネット経由の売上の減少分を補うまでに成長しなかったことが要因である。
Q.ピットソールの販売におけるインターネット販売とリテール販売の今後の方針についてどのように考えているのか?
A.インターネット販売とリテール販売の両方を並行して継続していく方針である。
Q.D2Cにおける売上の割合はピットソールが最も大きいという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。
Q.D2Cにおける業績回復の方針はどのようになっているのか?
A.4Qまでに業績回復を目指す方針である。ピットソールの回復に加え、DINETTEとイシスのブランドプロモーション強化により売上と利益を増加させていく方針である。また、ピルのオンライン診療の子会社サルースも徐々に売上を増加させていく方針である。
Q.オンライン診療領域では、さらにM&Aを進めていく方針か?
A. M&Aについては、オンライン診療の領域に限定する方針ではない。
Q.D2Cの営業利益の推移についてどのように考えているのか?
A.2QからSQUIZの利益が加わることや、広告費をコントロールして赤字を防ぐ方針であるため、堅調に推移すると想定している。
Q.SQUIZが展開するAGA領域の強みは何か?
A.決算説明資料P.24に記載のとおり、他社製品と異なり洗練されたデザインとなっており、若年層が予防として使用することが多く、解約率の低さも影響してLTV(=顧客生涯価値)が高くなりやすい点が強みである。表参道などに複数の店舗を展開するメンズ向け美容院と提携し、美容師を通して商品販売をしていただくなどの施策を実施し、商品認知を高めている。
Q.SQUIZは実店舗での広告とWEB広告のどちらを重視する方針か?
A.両方を重視していく方針である。実店舗での販売経路拡大を進めながら、当社の強みであるWEB広告等も活用して売上を拡大していく方針である。
Q.SQUIZとマンダムの株主間関係はどのようになっているのか?
A.昨年、SQUIZとマンダムが資本業務提携を開始しており当社がSQUIZを買収する際は、この資本業務提携を維持することを条件として置いていた。
なお、提携の背景は、SQUIZが若年層の顧客基盤を保有している 一方で、マンダムは男性向けの整髪料などの商品開発・製造に関するノウハウはあるものの顧客が年配層に偏っている。SQUIZのブランド価値とマンダムの技術力のシナジーにより新しい顧客層に訴求していくことが狙いである。
Q.SQUIZの売上は今後も順調に増加していくのか?
A.足元でも好調に推移しており、今後も順調に成長していくと考えている。買収前の売上は取扱高ベースであったが、連結後は純額ベースとなっており、数字が小さく見える可能性はある一方、ユーザー数は確実に増加している。
Q.SQUIZののれん償却期間についてどのように考えているか?
A.前述のとおり若年層の利用が多く、LTVが拡大していくことを考慮し、のれん償却が10年以上になる可能性を含めて現在精査中である。
Q.のれん償却後の利益が赤字となる可能性はあるのか?
A.顧客生涯価値が高い領域であるため、のれん償却後でも赤字にはならないと想定している。
Q.フィナンシャルサービス事業の状況はどのようになっているか?
A.暗号資産関連領域は相場環境に左右される傾向があり、1Qの相場は好調ではなかったものの、前年同期比では若干良好であった。
また、ラボルはリピート利用が好調で前年比で2.3倍の増収となっており、順調に推移している。
Q.足元の暗号資産関連領域の業績をどのように評価しているか?
A. 不調であるとは評価していないが、期末での洗替による損益計上となり、相場環境によるため、現状では確実なことは言えない。
Q.ラボルが好調であるにもかかわらず、赤字が解消されない要因は何か?
A. GMVの拡大に伴い貸倒引当金を保守的に計上していることが要因である。現状は新規顧客獲得を優先して先行投資を行っており、黒字転換を急ぐよりも事業成長とのバランスをとりながら投資を継続している。
Q.フィナンシャルサービス事業の黒字化はいつ頃実現見通しか?
A.具体的な時期を開示することはできないが、中期経営計画における2030年のEBITDA目標から逆算すると、2027年頃には黒字化が視野に入ると考えられる。
Q.フィナンシャルサービス事業において、営業利益とEBITDAはほぼ同額であるという認識で問題ないか?
A.その認識で問題ない。
Q.ラボルの取扱高が維持されれば、貸倒引当金の繰入額と戻入額が相殺され、フィナンシャルサービス事業全体で黒字化するのではないか?
A.新規顧客の獲得と既存顧客のリピートによりGMVが拡大し続けており、それに伴った貸倒引当金を計上している。ラボルはそれを上回る収益は出せている段階なので、フィナンシャルサービス事業への収益貢献も近いうちに実現する見通しである。
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