5258 トランザクション・メディア・ネットワークス 4Q後取材 20260603
2026/06/25
2026/06/25
IRyusuke
さん
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スピーカー: CFO
P/E 16.8x P/B 1.54x (取材記事公開日現在)
Q. 2026年3月期の業績をどのように評価しているか?
A.黒字での着地を目指していたが、データセンター移設遅延の費用約3億円が響いた結果、当期純利益は赤字での着地となった。
また、ストック収入は順調に積み上がっているものの、フロー収入である端末販売や新規事業の売上が前年同期比でマイナスとなり、これらも利益に影響した。端末販売の減少は、前年度の3Qに大型加盟店の導入があったことの反動や、一部案件が2027年3月期にずれ込んだことが影響している。端末販売は今後数年で大きく拡大する見込みであり懸念はしていないが、新規事業は、立ち上がりの遅れによって損失が拡大している点が最大の課題である。そのため、2027年3月期は新規事業への投資は抑え気味にしながらも、主戦場である決済サービスの拡大に注力する方針である。
Q. 2026年3月期下期のストック粗利の伸びについては、想定通りだったという認識で良いか?
A. その認識で問題ない。ストック粗利は概ね想定通りであり、特に大きな懸念はない。フロー収入については3Qまでは計画未達だったが、4Qで開発売上が入り、端末販売も巻き返したため、前年同期比増で着地できた。
Q. その他事業の損失の要因は何か?
A. 主にクラウドPOS事業とプリペイド事業の2つの投資が影響している。特に、クラウドPOS事業については、大手ドラッグストア向けにサービス提供を開始しているが、計画が1年以上遅れており、導入に時間を要していることから、償却費が先行して発生している。
Q. その他事業のコストは、ソフトウェアの償却費になるという認識で良いか?
A. その認識で問題ない。当社の総資産のうち約3分の1がソフトウェア資産であり、償却費は2026年3月期で約24億円であった。なお、そのうちの3分の1が新規事業での償却費となっている。
Q. その他事業の売上が想定を下回った理由は何か?
A. 前述のとおり、大手ドラッグストア向け案件の導入がまだ遅れている。2026年中には進展する見込みだが、1社だけでは投資を回収できず、追加で2~3社の新規顧客を獲得する必要がある。プリペイド事業については年間1~2件のペースで大手顧客を獲得して信頼を得ているが、クラウドPOS事業の立ち上げが特に課題となっている。
Q. その他事業の損失の要因は、クラウドPOS事業が主であるという認識で良いか?
A. その認識で問題なく、損失の約6~7割がクラウドPOS事業である。
Q. クラウドPOS事業において、規模の大きな顧客を新たに2~3社獲得することは可能なのか?
A. 現在商談している3社はいずれも大型の加盟店である。POSシステムの導入は数年後のビジネスを見据えた検討となるため、立ち上がりには2~3年かかると見込んでおり、当面はクラウドPOS事業のコストは継続すると想定している。
Q. 次世代のクラウドPOSシステムについて、顧客からはどのような要件が求められているか?
A. 顧客からはリアルタイムでのデータ連携と活用が強く求められている。従来のPOSレジではデータを収集して分析用に加工するだけでコストや工数がかかり、過去のデータ分析しかできなかった。
しかし、当社のクラウドPOSを導入すれば、データハブに集約された情報をリアルタイムで把握でき、マーケティングの費用対効果を即座に確認できるようになり、この点は加盟店だけでなくメーカーからも大きな期待を寄せられている。また、ハードウェアのベンダーフリー化も求められている。従来のPOSレジは特定のハードウェアとソフトウェアが一体化した硬直的な仕組みであったが、アプリケーションをクラウド化することで、安価なAndroid端末等でも利用できるようになるメリットがある。当社がこれらの仕組みを実現したことで、徐々にお声がけいただくことが増えた。
Q. クラウドPOS事業の立ち上げにおいて苦労している要因は何か?
A. 主に技術面で2点ある。1つ目は処理スピードである。クラウドとのデータの送受信を行いながら、店頭で短時間内に処理を完了させる必要があり、この実現に苦労していたが、現在は当社のアーキテクチャ設計により実現できている。2つ目は、ネットワーク回線が切断された際のオフライン対応である。回線が切れてもPOSレジを継続して使用できるよう、クレジットシステムでのノウハウを応用してオフラインで自走できる仕組みを開発している。
Q. 4Q単体の営業利益が256百万円と大きくなった要因は何か?
A. 4Qの営業利益が大きい要因は、利益率が高い開発売上が大きく計上されたためであり、通期の開発売上656百万円のうち、4Qだけで311百万円を計上した。なお、開発案件は検収が期末に集中する傾向がある。
Q. 開発売上がなければ、4Qの営業利益は収支が均衡する水準だったという認識で良いか?
A. その認識で問題ない。開発売上に伴う利益寄与分の300百万円弱をそのまま差し引くと、4Q単体でも営業利益が赤字になっていた可能性はあったと考えている。
Q. その他投資家からよく聞かれることや、御社側から話しておきたいことはあるか?
A. 2027年3月期の業績予想において、売上高を前年同期比約24%増と見込んでいることについて、算定根拠をよく聞かれる。
最も伸びると見込んでいるのはフロー収入の中の端末販売であり、2026年3月期からの期ずれ分だけでも約10億円弱の売上が見込まれている。さらに、2020年頃に導入された端末のリプレイス時期が到来しているため、端末販売の伸びは今後2~3年続くと想定している。
また、2030年の売上1,000億円の目標については、上場前に策定したものであるが、、データセンター移設プロジェクトの遅延等の影響を織り込んでいないことに加え、M&Aに大きく依存していた計画であったため、オーガニックな成長を中心とした事業戦略に見直しを行っており、新計画については2Qの決算発表のタイミングで示す予定である。さらに、キャッシュアロケーションについても見直しを行い、営業キャッシュフローと財務キャッシュフローを原資に、基盤強化投資に10億円、事業成長投資に6億円を充てる予定である。事業成長投資については、決済サービスに4億円、新規事業である情報プロセシング事業に2億円と、決済事業と新規事業の投資割合を2対1とし、新規事業への投資をコントロールしていく方針である。
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