6838 多摩川ホールディングス 2Q後取材 20260717【初回取材】
2026/08/12
2026/08/12
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スピーカー: IR担当役員
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Q. 創業から現在のビジネス構成に至るまでの経緯はどのようになっているか?
A. 当社は1968年の創業以来、高周波技術をコアコンピタンスとして事業を展開してきた。現在では、移動体通信インフラ向けの高周波部品・装置をはじめ、放送・公共分野向けの高信頼性製品まで幅広く開発・製造・販売しており、民間企業に加え官公庁にも製品・ソリューションを提供している。長年培ってきた高周波技術と品質・信頼性を強みに、社会インフラを支える企業として事業を展開している。
Q. 電子・通信用機器事業について、官公庁、公共プロジェクト、モバイル通信インフラ、FA計測向けの製品は、これまで培った通信技術を軸に展開しているという理解で合っているか?
A. 当社では、当社が保有する高いアナログ技術・デジタル技術、光技術、ソフトウェア技術等を駆使しながら各種製品を展開している。なお、2025年にはJAXAと早稲田大学が実施した、世界初の航空機・地上実験局間でのテラヘルツ波を利用した高速データ通信実験で、当社製のテラヘルツ帯周波数変換装置が採用されるなど、各所から当社の技術力が高く評価されている。
Q. 電子・通信用機器事業について、生産体制はどのようになっているか?
A. 本社工場での生産の他に、モバイル通信インフラ向けの製品については、高品質・低コストを実現したベトナム工場で生産しているものもある。
Q. 2Qの業績をどのように評価しているか?
A. 2Qの売上高は3,742百万円で前年同期比45.3%増加した。また、売上総利益が前年同期及び期初想定を上回ったこともあり、営業利益は前年同期比で3.7倍となった。電子・通信用機器事業で、官公庁向けの主力製品が量産フェーズに入り売上が増加したことが業績を牽引した。また、中間利益は29倍に増加したが、投資有価証券の評価益である金融収益1,595百万円も寄与している。
これに伴い通期の決算見込みを上方修正すると共に、期末配当予想も引き上げた。
なお、足元では新株予約権により調達した資金を中期経営計画達成に向けた成長投資に充てている。電子・通信用機器事業では本社第二工場の建設準備を進めている他、再生可能エネルギー事業では系統用蓄電所の開発を進めている。5月に購入契約した系統用蓄電所は7月に連系しており、8月中旬から下旬にかけて引き渡しを受ける予定であるなど、中期経営計画の達成に向けた取り組みは、計画を前倒して進捗しているものと認識している。
Q. 中間決算発表のタイミングで業績予想の上方修正を行った理由は何か?
A. 電子・通信用機器事業で、官公庁向けの主力製品が量産フェーズに入り売上が増加したことが業績を牽引しており、売上高、営業利益共に、前回公表予想の水準を超過することがほぼ確実になったと判断したためである。
Q. 電子・通信用機器事業の2Q累計受注高が前年同期比で増加した要因は何か?
A. 前述のとおり、官公庁向け案件が量産フェーズへの移行が順調に進んだことが主な要因である。
Q. 電子・通信用機器事業について、国内社会インフラ向けの案件は単発で終わる性質の案件が多いのか?
A. 案件によるが、一旦採用いただいて量産フェーズに入ると、中長期間継続する性質の案件が多い傾向にある。
Q. 官公庁向けの量産フェーズに入った案件は、必要な生産数は決まっているのか?それとも、今後、都度発注されることで受注が積み上がっていくのか?
A. 量産フェーズに入った官公庁向けの案件は、生産数が中長期的にある程度見えてくる傾向にある。一方、これから開発や試作を経て次の量産フェーズへ移行する新規案件については、今後生産ロットが見えてくると認識している。
Q. 電子・通信用機器事業の2Q累計受注高が38.82億円と高水準になっているが、3Q以降の受注見通しはどのようになっているか?
A. 2Q累計受注高は、大型案件の受注もあり、受注高は他の四半期と比較して多かったと認識している。官公庁からの引き合いは依然として多いことに加えて、見積もり依頼も増加傾向にあることから、現時点では今後も堅調な推移を見込んでいる。
一方、2Q累計の売上高も大きく伸びていたが、受注高も高水準で、売上高の増加以上に受注高が増加したことから、受注残高自体は大きく減少していない状況にある。
Q. 電子・通信用機器事業の受注から売上計上までのリードタイムはどの程度の期間になるか?
A. 案件によって異なるが、平均すると10ヶ月程度である。
Q. 下期の計画は売上高3,200百万円、営業利益70百万円という水準であるが、上期の業績と比較して、営業利益率が低くなっている理由は何か?
A. 下期については、新たに量産を開始する製品が含まれることから、生産立ち上げ時における生産効率や品質安定化に係る要素を一定程度保守的に織り込んでいるためである。また、量産フェーズの案件は年間の所要計画数が定まっているが、月ごとの生産ペースについては顧客からの指示で変動する可能性があるため、売上の期ズレが生じることもありうる。今回の上方修正においては、これらのことも総合的に加味して、現時点で合理的に見込める範囲を踏まえて、超過する可能性が高いと思われる水準を公表している。
Q. 下期で歩留まりの低下を見込んでいる理由は何か?
A. 下期から新たに量産を開始する製品があるが、新たに量産化する製品は生産実績のデータがなく、直行率や歩留まりについては、生産に伴うリスクを保守的に見た水準で見込んでいる。
Q. 新たに量産する製品は全く新しい技術やプロセスのものか?それとも過去の製品のカスタマイズの延長にあるものか?
A. 要素技術としては当社のコアテクノロジーを使用しているが、回路方式や構成方法については新たにお客さまのニーズに応えて製作した高密度RFモジュールである。そのため、過去のトレンドデータから平均的な歩留まりを予測することが難しい状況にある。
Q. インドネシア市場においてどのような製品を展開していく予定か?
A. インドネシアは、人口約 2 億 7,780 万人を有する東南アジア最大級の経済大国であり島嶼国家で、その地理条件と経済状況から、通信インフラの主要手段としてワイヤレス・アクセスが急速に発展していることに加え、政府も通信品質の向上を重要課題としている。各通信事業者による設備投資も急速に拡大しており、足元では5G技術に関連する製品提案に注力している。
Q. インドネシアにおける通信ベンダー向け拡販の取り組み状況と、売上貢献の時期についての見通しはどのようになっているか?
A. 現在インドネシア市場においては、各通信ベンダーにサンプル品を提供し、通信環境が改善されるかを検証するPoCを実施している段階である。本格的なビジネスの開始時期や提供するソリューションの具体的な内容で決まっている案件はないが、引き続き、成約に向けて努めていく。
Q. モバイル通信インフラ領域やFA・計測領域の下期の業績見通しはどのようになっているか?
A. モバイル通信インフラ領域の業績は上期から横ばいで推移すると想定している。4Gの通信品質改善等の補強的な需要により、上期と同水準で推移すると見込んでいる。
FA・計測領域についても新規システム導入の具体的な案件はなく、保守サービスを継続している状況にあり、上期と同様の水準を想定している。
Q. 電子・通信用機器事業の下期の業績見通しはどのようになっているか?
A. 順当に推移すれば数量は増加すると想定しているが、お客さまごとに生産数の増減のご要望をいただく可能性がなくはないことから、現時点では保守的な見積として、横ばい程度の売上高を想定している。
Q. 再生可能エネルギー事業へ参入した経緯は何か?
A. 2012年頃から地球温暖化の解決が社会課題となる中で、地球環境の保全と経済の発展を両立させるためには再生可能エネルギーの活用が重要と考え、多摩川エナジーを設立して再生可能エネルギー事業へ参入した。グループの企業理念の一つに「再生エネルギーの普及」を掲げて、太陽光や風力発電事業に注力してきた。今までに全国180カ所で479,201,567kwhの発電所を開発してきた実績がある。
Q. 再生可能エネルギー事業の売上構成は、自社保有の発電所や蓄電所からの売電収益と、太陽光発電所の開発・販売による収益から成り立っているという認識でよいか?
A. 再生可能エネルギー事業の売上高は、現在100基以上保有している太陽光発電所と小形風力発電所からの売電収入が売上の過半数を占めている。
加えて、当社で地権者、電力会社と調整して候補地を開発したうえで、太陽光発電所・風力発電所・系統用蓄電所をお客さまの要請に基づいて建設し、売却することで開発・販売収益を得ている。また、過去に売却した発電所の保守メンテナンスも受注している。
Q.系統用蓄電所の導入による収益貢献のタイミングはどのようになっているか?
A. 建設中の系統用蓄電所の一基はすでに系統連系が完了しており、8月に引き渡しを受け次第、需給調整市場での審査を受けて、可能な限り早いタイミングで需給調整市場で稼働することを目指している。今回、完成した系統用蓄電所を購入することとしたため、来期から収益貢献を見込んでいる。なお、系統用蓄電所は需給調整市場において高い収益を計上できると言われている。
Q. 他社では系統連系から需給調整市場への参入まで半年程度かかる事例もあるが、御社ではどのようなスケジュールを想定しているか?
A. バッテリーやエネルギーマネジメントシステム、パワーコンディショナーの組み合わせによっては審査に時間がかかるケースもあると聞いているが、今回、当社では稼働実績のある組み合わせの設備を購入した。そのため審査は比較的スムーズに進み、3ヶ月程度で完了することを見込んでいる。
Q. 系統用蓄電所は今後も増設していく計画か?
A. 2025年10月にも系統用蓄電所の建設を発注しており、現在は電力会社への申請手続等を進めている。手続きに時間を要しているが、できるだけ早いタイミングでの連系と稼働を目指している。今後の具体的なスケジュールは、計画の組み直しを行っており、明確になった段階で開示する予定である。
Q. 太陽光発電所と小形風力発電所は現在約100基保有しているが、今後数年でどの程度まで増やす計画か?
A. 太陽光発電所と風力発電所は、現在保有している案件を中心に、順次、開発が具体化した都度、建設を進めて保有していく方針である。また、系統用蓄電所は高い収益性が見込めると言われており、優先的に資金を投下していく方針である。
Q. 保有するAddvalue Technologiesの株式に関して、現在の関係性と保有目的はどのようなものか?
A. 当社は純投資として、シンガポール証券取引所に上場するAddvalue Technologiesの株式を保有している。同社は衛星通信関連事業を営んでおり、通信事業において当社の電子・通信用機器事業との親和性も高く、将来的な協業の可能性もあると考えている。
Q. Addvalue Technologiesの株式は今後も保有し続ける方針か?
A. 同社が主要なマーケットとしている衛星通信関連事業は、将来有望であると評価しており、当面は継続して保有する方針で、現時点で株式の異動に関する決定事項はない。
Q. Addvalue Technologiesに投資した際の目的や見込みはどのようなものであったか?
A. 事業の親和性も判断基準の一つであったが、独立した事業として将来的に成長していくと判断し投資を行ったものである。
Q. Addvalue Technologiesの株式に関して、今後のリターンの活用方法等を検討していく予定はあるか?
A. 当面は継続して保有する方針であり、現時点でリターンの活用に関する決定事項はない。
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