6485 前澤給装工業 1Q後取材 20260818【初回取材】

2026/08/27

2026/08/28

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株探 バフェット・コード

スピーカー: IR
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Q. 創業の経緯はどのようになっているか?

A. 1937年に昭和製作所として創業後、高度経済成長期の水道インフラ拡大を受け、水道事業体向けのバルブ分野を主業とする前澤工業から、下水・排水を中心とした塩ビ製品分野として前澤化成工業、上水道末端の給水装置分野として前澤給装工業(当社)がそれぞれ独立する形となり、当社の設立に至った。

Q. 水道関連事業を3社に分けて展開した理由は何か?

A. 水道事業体向けや民間企業向けなど、各社で販売先や商流が異なるためである。一方、3社には共通する部分も多く、相互に情報共有を行っているほか、当社が前澤工業や前澤化成工業の製品を仕入れて販売するケースや、当社製品に前澤化成工業の製品を使用するケースもあるなど、事業面での連携も行っている。

Q. 給水装置事業、住宅・建築設備事業ではどのような違いがあるのか?

A. 給水装置事業では水道本管から住宅へ水を引き込む際に使用する継手や分水栓等の給水器具の製造・販売をしており、水道事業体別の仕様やサイズの違いに対応しているため、製品は数千種類に及ぶ。
住宅・建築設備事業では給水給湯管と器具の双方を製造・販売しているが、近年は床暖房関連製品にも領域を広げ、これらの製品が同事業の売上高の約5割を占めている。なお、取扱製品の約75%は自社製品であり、残りの約25%は仕入商品を組み合わせて販売している。

Q. 給水装置事業において水道本管を取り扱っていない理由は何故か?

A. 水道本管市場は、クボタ、日本鋳鉄管、栗本鐵工所等の大手メーカーが既に高いシェアを有している上に、当社は本管製造の生産設備も保有していないことが要因、いわゆる幅広い水道事業分野の棲み分けである。

Q. 顧客層はどのようになっているか?

A. 主な販売先は材料問屋である管材商社、ハウスメーカーである。なお、基本的に水道事業体や個人への直接販売は行っていないが、一部水道事業体の入札案件に対応するケースもある。

Q. 管材商社等を通じて販売する製品のうち、住宅向けと水道事業体等の割合はどのようになっているか?

A. 一部水道事業体向けに当社製品を販売するケースもあるが、基本的にはマンションを含む一般住宅向けが中心である。

Q. 水道関連製品のリフォーム需要はどのようになっているのか?

A. ハウスメーカーや管材商社向けの製品は新築需要が中心であり、水道関連の器具は耐用年数も長いことから、現状ではリフォーム需要は大きくないと考えている。

Q. 給水装置事業と住宅・建築設備事業のエンドユーザーは同じという認識で合っているか?

A. その認識で合っている。なお、給水装置事業の製品は地中の配管を扱う専門工事業者、住宅・建築設備事業の製品は住宅内の配管を施工する工務店等が施工を担当するため、同じ住宅向けであっても管材商社へ製品を発注する事業者はそれぞれ異なっている。

Q. 給水装置事業と住宅・建築設備事業における競争環境はどのようになっているのか?

A. 給水装置事業では当社がトップメーカーであり、タブチ、日邦バルブを含む上位3社で市場シェアの約85%を占め、残りは地域のメーカーやKITZ等が占めている。
一方、住宅・建築設備事業は競争が激しく、ブリヂストン、積水化学工業、オンダ製作所等が高いシェアを有しており、当社のシェアは約15%となっている。また、床暖房分野では三菱インフラテックが50%強、当社が約40%のシェアを占めている。

Q. 給水装置事業の利益率が高い要因は、トップシェアを有し、一定の価格決定力を持っていることであるという認識で合っているか?

A. その認識で合っている。加えて、創業以来長年にわたり取り組んできた事業であることから、外注と内製の最適化や製造工程の効率化、量産体制の構築等が進んでおり、一定の利益率を確保できる事業基盤が構築できていることも要因の1つである。

Q. 競合他社との価格競争は発生し得るのか?

A. 競合他社が低価格帯の製品を展開するなど、シェア獲得に向けた競争は継続的に行われている。一方、顧客側の製品選定は価格のみで決まるものではないため、生産能力や販売基盤、取引先との関係性等も重要な要素となり、単純な価格競争にはなりにくい。

Q. 製品面で差別化を図ることは可能か?

A. 水道関連製品は規格が定められているため、製品で明確に差別化することは難しい。

Q. 住宅・建築設備事業ではどのようにして不採算取引の抑制を進めているのか?

A. 近年は住宅着工件数が減少し、ハウスメーカーからの価格要求が厳しくなっているため、採算性の低い取引については条件面の交渉を進めている。また、当社が高いシェアを有する製品や取引を優先するなど、採算性を重視した販売方針へ見直すことで、不採算取引の抑制を進めている。

Q. 2030年3月期の目標として利益率改善を掲げているが、人口減少により市場縮小が見込まれる中、どのような戦略で達成を目指す方針か?

A. 近年の住宅着工件数はピーク時の約120万戸台から70万戸台まで減少し、それに伴い当社の出荷量も減少している状況であるため、事業規模と採算性の維持・向上に向けて床暖房等の領域への展開を進めている。また、従来はシェアを優先していた取引についても見直しを進めるほか、原材料価格の高騰に対しては価格改定の実施によって利益率向上を図る方針である。

Q. 2027年3月期1Qの業績をどのように評価しているか?

A. 前年同期は建築基準法改正前の駆け込み需要の反動により低調であったことや、4月に実施した価格改定や中東情勢を背景とした在庫確保需要があり、売上高は前年同期比で約10%、営業利益は約30%増と好調に推移したと評価している。

Q. 2027年3月期2Q以降の業績はどのように推移していく想定か?

A. 中東情勢の先行きが不透明であることに加え、金利上昇等により住宅着工が増加する要因もないことから、物量ベースでは減少していく見通しであるため、利益率を改善させることでしっかり利益を確保したい。

Q. 季節性はどのようになっているのか?

A. 通常は秋口から冬場にかけて売上が増加するため、下期偏重の傾向があり、3Qの売上が最も大きくなる。なお、2027年3月期は上期に特殊需要が発生したことから、上期と下期の売上高は同程度になると想定している。

Q. 2027年3月期の価格改定はいつ頃実施したのか?

A. 給水装置事業では4月、住宅・建築設備事業では6月に価格改定を実施している。床暖房品についても一部6月に価格改定を実施しており、床暖房品はさらに10月から追加の価格改定を予定している。

Q. 価格改定の浸透状況はどのようになっているのか?

A. 給水装置事業においては大半の顧客向けに価格改定が浸透している状況である。
住宅・建築設備事業においては、管材商社向けは比較的早期に価格改定が受け入れられた一方、ハウスメーカー向けは反映までに半年程度を要する見込みである。

Q. 自己株式の取得方針はどのようになっているのか?

A. 資本効率の向上や株主還元の拡充を図りつつ、金融機関等による持合株式売却に伴う売り圧力の受け皿としても、段階的に自己株式取得を実施する方針となっている。

Q. 株主還元方針はどのようになっているのか?

A. 原則として減配しない方針を維持していく。ただし、記念配当まで累進配当の対象とすると、その後の配当水準が際限なく引き上がる可能性があるため、累進配当の対象は普通配当に限定している。

Q. 創業後に分社した前澤工業及び前澤化成工業の経営統合による共同持株会社である前澤ホールディングスの設立を受けて、御社も同ホールディングスの傘下に入る可能性はあるか?

A. ホールディングス傘下に入ることで得られるシナジーは限定的である一方規模のメリットはあるため、今後当社の企業価値に照らして検討していくべき課題と考えている。

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