7715 長野計器 1Q後取材 20260821

2026/09/08

2026/09/08

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株探 バフェット・コード

スピーカー: IR
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Q.2027年3月期1Qの業績をどのように評価しているか?

A.売上高は前年同期比12.6%増の17,883百万円、営業利益は同51.6%増の2,042百万円、営業利益率は11.4%となった。圧力計、圧力センサ及び計測制御機器の各事業における売上高の増加が、営業利益の増加に寄与している。受注残高も2026年3月末比20.7%増の14,026百万円となった。
なお、通期業績予想策定時点では、地政学的リスク等の不透明要因が強く、半導体業界の回復にも時間を要するとの前提を置いており、足元では景況感が好転しているが、納入時期が確定していない受注があるため、通期業績予想は変更していない。顧客との納期調整が完了し、業績の見通しが見えた段階で、必要な対応を検討する。

Q.1Qにおいて半導体業界向けの需要はどのように変化したか?

A.通期業績予想の策定時点では、主要な顧客において在庫が十分に確保されており、4Q頃に需要が回復するとの想定であった。しかし、2026年4月から5月にかけて状況が変化し、半導体関連の設備投資が本格化するなかで、設備機器及び製造装置メーカーからも部材の手配を開始したいとの要望が寄せられた。
顧客の在庫は品目によってばらつきがあるものの底打ちのめどが立っており、当初の想定より半年程度前倒しで需要が回復したことになる。加えて、競合メーカーの資材の入手難を背景に、当社への引き合いが増加しており、海外の装置メーカーからの新規の引き合いも生じている。

Q.半導体関連の受注はいつ頃売上高に反映される想定か?

A.当社製品の需要は半導体業界の動向から3カ月から半年程度遅れて発現する傾向にあり、現在の受注も3カ月から4カ月程度先の納入を目安としている。ただし、工事物件を中心に納入日が未確定な物件も多く、売上高への計上が3Qとなるか4Qとなるか、あるいはさらに後ろ倒しとなるかは顧客との調整次第となる。

Q.1Qの圧力計事業が増収となった要因は何か?

A. 圧力計事業は海外子会社の売上構成比が高いことから、為替の影響が大きい。通期業績予想の前提である1ドル150円00銭に対し、1Qの海外子会社の円換算に使用したレートは2026年3月31日時点の1ドル159円89銭であり、売上高を500百万円程度押し上げた結果、1Qの売上高は前年同期比13.7%増の9,420百万円となった。
なお、米国子会社の業績はドルベースでも前年同期比7%程度増加しており、実需も堅調に推移している。米国の圧力計需要はオイル・ガスやコンビナート等のプラント向けが中心であり、掘削量の増加に伴う安全性の点検等、保守・メンテナンス需要が伸びている。

Q.圧力センサ事業の増収・増益は2Q以降も継続する想定か?

A.米国では産業機械向けを中心にドルベースで前年同期比10%以上増加しており、工場の設備機器や農業機械の新型機種において、当社製品の新規採用が進んでいる。また、半導体業界が動き出すと他の業種も連動する傾向にあり、FA空圧業界は活況にあるほか、産業機械では工作機械や油圧関係の需要が増加している。データセンターを含む空調業界向けも堅調であり、2Qの需要は1Qを上回る水準になると見込んでいる。

Q.1Qの計測制御機器事業が増収・増益となった要因は何か?

A.自動車・電子部品関連業界の設備投資需要を背景に気密検査需要が堅調に推移し、エアリークテスタの販売が伸長した。また、付加価値の高い装置関連の販売比率の上昇も、増益に寄与している。

Q.原材料価格の上昇は業績にどのように影響しているか?

A.アルミニウムやステンレス、センサの電極に使用する金等、金属の調達コストが上昇している。ただし、特殊な金属は調達に最大で1年程度を要するものもあり、早い段階で調達するが、センサに組み込むまでにさらに時間を要する。このため、足元の原材料価格の高騰が反映される時期は若干先となる見通しである。
当社単体では2026年10月に価格改定を予定しているが、前述のリードタイムを踏まえると効果が表れるのは4Q頃となる。なお、今回の価格改定は原材料価格の高騰分の吸収が目的であり、利益率を引き上げる想定ではない。

Q.2026年10月の価格改定による効果はどの程度を見込んでいるか?

A.当社の製品構成はカタログ製品が4割程度であり、残りは顧客専用品や年間契約、長期のコストダウン計画を前提とする製品である。販売店制度を基本にしているため、定価の改定幅どおりに売価が上昇するわけではない。そのため、定価では20%を基準としているが、実際の売価に対する効果は5%から10%程度にとどまる見込みである。

Q.セグメントの利益率は製品ミックスの影響を受けるという認識で良いか?

A.その認識で問題ない。半導体業界向けの構成比が高まると利益率は上昇する一方、FA空圧業界や建設機械、自動車向けの構成比が高まると利益率は縮小する。この傾向は圧力計事業と圧力センサ事業に共通する。

Q.新中期経営計画2028をどのような方針で策定したか?

A.2026年3月期に終了した第2次中期経営計画は、計画期間の前半は順調に推移していたが、半導体業界の失速により、最終年度である2026年3月期の売上高は67,691百万円と、目標の75,300百万円を下回った。当社は幅広い産業分野に製品を展開しているものの、結果として半導体業界の動向が業績に与える影響が大きい事業構成となっていた。
こうした前中期経営計画の振り返りを踏まえて、新中期経営計画2028では、特定業界への依存度を抑えながら成長機会を広げるため、既存事業の進化と新領域への挑戦を両輪としている。国内では政府による戦略17分野等で予算化の動きが具体化しており、こうした新たな需要を積極的に取り組んでいく。
海外では米国での圧力センサの拡販に加え、東南アジアやインドで現地の販売パートナーとの連携を強化する。

Q.新中期経営計画2028における成長投資の内容はどのようになっているか?

A.圧力計と圧力センサの生産棟を1棟ずつ新設する前提で検討を進めている。圧力計の生産棟新設は昭和30年代に建設した工場の老朽化への対応が目的である。また、圧力センサの生産棟も平成初期に建設した工場であり、更新投資も含まれるが、需要拡大への対応も踏まえ、半導体の製造設備と同等の設備投資を要する工場の新設を検討中である。
3カ年で計画している50億円のキャッシュアウトは最終年度である2029年3月期が中心となる。竣工と稼働は2029年以降の次期中期経営計画の期間中を想定しており、同期間には同等以上の投資額を計上する見込みである。

Q.政策保有株式売却による資金活用方針はどのように考えているか?

A.政策保有株式については、相手先と協議のうえ毎年縮減を進めている。売却代金は投資の原資に充当する前提であり、本業の体制を盤石にしつつ株主還元も併せて実施する。
キャッシュインが想定を上回った場合の使途について、現時点で明確な方針は定めていない。現在の計画は当社単体の投資が中心であり、米国子会社等への投資は今後の課題であるが、事業継続の観点から、引き続き設備投資には注力していく。

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