6255 エヌ・ピー・シー 3Q後取材 20240807 【初回取材】
2024/08/21
2024/08/21
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スピーカー: IR
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Q.創業から今日に至るまでの事業の経緯はどのようになっているか?
A.当社は1992年12月に設立し、当初は食品向け真空包装機の製造・販売を行っていた。真空包装機の販売を行っていく中で、太陽電池のR&D向けの引合があったことから、2年後に太陽電池事業に参入した。
当時の日本では太陽電池は黎明期であり、市場が未確立であったため、参入から2年後にアメリカでNPC America Corporationを設立し、真空ラミネーターの販売を開始した。その後、2000年に現在の主力工場である松山工場を設立し、2011年に現在の社長が就任してからは、他の太陽光関連事業も開始した。2017年からは太陽光以外の事業を開始するなど事業の柱を増やす方針になり、現在に至る。
Q.現在の伊藤社長は創業メンバーという認識で合っているか?
A.その認識で問題ない。日本ポリセロ工業の柏木式真空包装機という食品向け真空包装機のブランドと負債を引き継ぎ、当社を設立した。
Q.伊藤社長が社長に就任し、新規事業に乗り出した理由はどのような経緯か?
A.シェア戦略の下で在庫の増加と企業の買収を進めていた際に、リーマンショックとそれに伴う金融不安により、多くの太陽電池が設置されていたヨーロッパの市場が縮小したため、大幅な赤字となった。その責任を負って辞任した前社長に代わり、太陽電池事業全体に携わっていた事業部長の伊藤が社長に就任し、以降は市場の影響を減らすべく、会社の方針を転換し様々な事業を開始した。
Q.各拠点にはそれぞれどのような職掌の従業員が配置されているか?
A.東京本社には管理部門や東日本及び海外向けの営業が在籍している。また、松山工場には、西日本向けの営業を始めとする大半の従業員が在籍しており、購買から保守サービスまでの一貫した製造を行っている。アメリカにある連結子会社には3名が在籍しており、韓国にある非連結子会社には1名が在籍している。
Q.事業内容はどのようか?
A.大別して、装置関連事業と環境関連事業の2つがある。前者は太陽電池製造装置とFA装置、真空ラミネーターの販売を行っており、後者では、太陽光発電所の検査サービス、パネルのリユース・リサイクル事業、パネル解体装置の製造・販売、植物工場ビジネスを行っている。
Q.各事業の位置付けはどのようになっているか?
A.明確な位置付けはないが、太陽電池製造装置が主要事業であり、売上の大半を占めている。
Q.御社全体の強みは何か?
A.大きな強みは開発から販売・保守まで一貫して行っていることと、松山工場の高い生産能力である。また、松山工場では広大なスペースを活用して装置を実際のラインと同じように繋ぎ、動作確認まで行えることやセル生産方式を採用しており災害に強いこと、豊富な海外での経験から様々な安全基準に対応可能なこと、太陽電池業界における様々な事業展開、これまで培ってきたノウハウの活用が可能なことも強みとして挙げられる。
Q.太陽電池製造装置事業の顧客はどの層か?
A.高度な製造装置を必要とするハイエンドからアッパーミドル層の太陽電池メーカーであり、主要顧客はアメリカのFirst Solar社である。
Q.FA装置事業の規模はどのくらいか?
A.売上高に占める規模は小さいが、国内顧客は増加している。
Q.太陽光発電所の検査サービスの強みは何か?
A.任意検査において、屋内でのみ可能であった検査を屋外においても可能にする技術を保有していることであり、規模や伸び率は大きくないが、一定の検査数をこなし安定的な売上がある。
Q.太陽光パネルのリユース・リサイクル事業では具体的に何をしているのか?
A.リユース事業ではパネルの売買の仲介を行っており、リサイクル事業では当社のパネル解体装置を用いたパネルのリサイクルを行っている。
Q.パネル解体装置の強みは何か?
A.当社のみが有するホットナイフ分離法という技術であり、パネルを割らずにセルシートとガラスを分離することで、高純度のガラスを回収し、高いリサイクル率を達成している。
Q.人工光植物工場事業を行うねらいは何か?
A.BtoCビジネスを行うことで、当社の認知度を向上させ、人員確保につなげることである。
Q.太陽電池製造装置について、現在は量産向け装置も製造しているという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q.R&D事業と量産事業でプレイヤーと収益性の違いはあるか?
A.プレイヤーに違いはないが、ペロブスカイト太陽電池については、様々な企業が新規参入を表明している。また、収益性に大きな違いはないが、後者の方が売上の規模が大きい。
Q.太陽電池製造装置事業において、競合他社はいるのか?
A.強いて言えば、他の自動機メーカーである。
Q.他のメーカーが保有する技術を応用して太陽電池製造装置事業に参入してくることはあり得るのか?
A.当社が装置を提供する後工程では不可能ではないが、実績という点において当社に優位性がある。
Q.後工程とは組立等の機械的な工程で、化学的な工程ではないという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q.過去に他社が新規参入を試みたことはあるのか?
A.そのような事例は過去にはない。
Q.御社が太陽電池製造装置を提供している後工程は、中国が大半のシェアを占める汎用的な結晶系パネルの後工程とは異なるのか?
A.一部共通する工程がある。
Q.主要顧客のFirst Solar社から御社への発注は、製造能力の拡大に応じて行われていくという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q. First Solar社への売上はテルル化カドミウム太陽光パネルの製造装置であり、ペロブスカイト太陽電池の製造装置は他のメーカーから受注するという認識で良いか?
A.First Solar社からも受注している。
Q.太陽電池製造装置のリードタイムはどのくらいか?また、買換や修理の周期はどのくらいか?
A.平均して約1年だが、装置の規模等によっては数ヶ月で納品できる場合もある。また、買換や修理の周期は装置により異なるため、一概には答えられないが置換は少ない。また、First Solar社はパネルをモデルチェンジする際に装置を新調することもある。
Q.パネルのモデルチェンジに際して、太陽電池製造装置の改造は行うのか?
A.パネルのモデルチェンジ時は装置を新調するため改造は行わず、装置の改造は生産性の向上を目的とすることが多い。
Q.太陽電池製造装置の改造は装置の売上に含まれているという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q.定期的に受注している太陽電池製造装置の改造案件の売上はどのくらいか?
A.年間10億円弱である。
Q. 太陽電池製造装置の改造と製造では利益率に差はあるのか?
A.前者の方が利益率は高いが、後者の方が売上は大きい。
Q. First Solar社が試験的に導入した太陽電池製造装置を全工場へ水平展開する際には、全て御社に発注するという認識で良いか?
A.当社が担当する装置については、その認識で問題ない。
Q. First Solar社とはどのような関係性なのか?
A. First Solar社がベンチャー企業であった時から20年以上にわたって受注しているため、長期的な信頼関係を構築している。
Q. First Solar社からの受注高は今後も維持されていくのか?
A.現在の受注高は一時的なものではないが、大統領選を控えており、来期に売上計上する第9工場の太陽電池製造装置以降、受注しておらず明言することは難しいが、First Solar社は受注残を多く抱えており、市場が縮小するとも考え難いため、設備投資は継続すると想定している。
Q.トランプ氏が大統領に就任する場合の事業環境への影響はあるのか?
A.大きくネガティブな影響はないと考えている。
Q.収益性について、粗利率が大きく変動しているのはなぜか?
A.FY2023に粗利率が低下した要因は、受注から原材料の仕入の間に原材料が値上げされたためである。今年は、値上げを見込んだ受注や原価低減が功を奏し、粗利率が改善された。
Q.目標としている粗利率はどのくらいか?
A.会社全体として、25%を目標としている。
Q.原材料はどこから仕入れているのか?
A.基本的に国内の企業から仕入れている。そのため、為替の影響はほとんどない。
Q.売上の計上基準は検収基準であるという認識で良いか?
A.その認識で問題なく、顧客に太陽電池製造装置を納品して現地セットアップを行い、検収を受けたタイミングで計上している。
Q.販管費は今後も10億円程度の水準となるという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q.中期経営計画では、 First Solar社の拡大に加え、ペロブスカイト太陽電池製造装置等の上乗せにより、売上が拡大していくと見通しているという認識で良いか?
A.中期経営計画では、ペロブスカイト太陽電池製造装置の需要拡大をほとんど織り込んでいない。また、実際に量産される時期の正確な見通しは立っていない。
Q.ペロブスカイト太陽電池関連の受注高はどのくらいの規模か?
A.10億円には達していないが、ある程度の規模ではある。
Q.受注高の増加について、量産の規模拡大が重要であるという認識で良いか?
A.量産が決まってから発注が行われるため、量産を選択するメーカーの増加が重要である。
Q.パネル解体装置事業について、2030年を過ぎた頃から解体が必要なパネルが増加し、事業環境が向上するという認識で良いか?
A. 現在解体が必要なパネルの増加を見込んでパネル解体装置の導入や検討が進んでおり、事業環境が向上すると考えている。
Q.日本の顧客は今後増加するという認識で良いか?
A.その認識で問題ない。
Q.四半期での売上は5千万円~1億円程度で、今後増加するという認識で良いか?
A.その認識で問題ないが、パネル解体ラインは1台で150百万円弱の売上であるため、四半期によっては大幅に業績が変動する可能性がある。
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