7082 ジモティー 1Q後取材 20250617【初回取材】
2025/07/11
2025/07/11
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※こちらの取材ノートは 企業様検閲済み となっております。
スピーカー: IR
P/E 24.9x P/B 8.11x (取材記事公開日現在)
Q.創業の経緯はどのようになっているか?
A.代表の加藤は前職営業時代に広告営業を行っていく中でお金にはなりづらいけれど重要な地域情報や、お金にはなりづらいがゆえに放置されたままの地域課題がたくさん存在することを痛感しており、そのような見過ごされてしまいがちな、けれどとても大切な情報を発信する仕組みを提供することによって、日常的に営まれる生活の基盤を支えていきたいという思いで、誰でも無料で投稿できるプラットフォームの開発を目指してジモティーを立ち上げた。
Q.ジモティースポットを開始したねらいは何か?
A.ジモティーのメインカテゴリーである中古品売買(売ります・あげます)の投稿者の負であった「投稿~引渡しに係る手間」の解消である。これまで投稿者の利便性向上に向けた様々な施策を試みてきたが、投稿や引き渡し手続きが面倒等、CtoCプラットフォームのみでは解決が困難な課題があった。そこで、投稿や当事者間の引き渡し手続きを省略し、当社が特定の場所を設け、利用者がその場に不用品を持ち込むだけで全ての手続が完了する仕組みを構築することで、投稿数の急激な増加を期待できるという仮説から、ジモティースポットを開始したが、ジモティースポットを設置した地域では、設置前と比較して投稿人数が10倍程度となっており、ねらい通りに事業を展開できている。
今後はジモティースポットを全国展開していくことで、更なる投稿数の増加に繋げていきたい。
Q.ジモティースポットの展開を加速させる判断に至った出来事はあるか?
A.2024年より開店した川崎菅生店、名古屋上小田井店、光店(山口県)の良好な運営状況を鑑みた結果、展開を加速させている。2023年以前は自治体の施設内で店舗を運営していたが、そうした店舗は狭く駐車場数も限られているため、持ち込みも予約制にせざるを得ず、利用者の利便性に課題があった。その解消に向けて、2024年より、民間の不動産仲介会社を通じて十分な店舗スペースや駐車場数を確保可能な物件として上述の3店舗を確保し、事前予約不要で運営したところ、想定以上の持ち込み数があり、特に郊外の上小田井店や、人口が少ない地域の光店でも想定以上の収益を達成したことから、全国展開が可能と確信した。
Q.ジモティースポットを開始するきっかけとなった出来事はあるか?
A.明確なきっかけはないが、ジモティーの改良に向けてユーザーニーズを深掘りしていく中で自ずとジモティースポットという発想に至った。ジモティーとジモティースポットは別事業ではなく、ジモティーにおける売買カテゴリーを垂直統合したものと考えている。
Q.中古品売買以外のカテゴリーにおいても、リアル店舗と掛け合わせたサービス展開の構想はあるか?
A.当面は中古品売買カテゴリー中心に注力するものの、収益を見込めるのであれば取り組みたいと考えている。特に中古車・不動産・求人カテゴリー等では展開の余地があると考えており、パートナーとの協業も視野に入れている。
Q.大株主であるプロトコーポレーションとの連携体制はどうか?
A.大規模な連携はないが、現状はジモティーの中古車カテゴリーにおいて、グーネットとのデータ連携を行っており、定期的に協業の議論はしている。
Q.ジモティースポットの収益モデルについて、持ち込まれる不用品は全て無償で引き取るという理解で合っているか?
A.その理解で合っている。
Q.ジモティースポットで引き取った不用品のリユース率は98%程度という理解で合っているか?
A.その理解で合っている。高いリユース率を維持している主な要因として、自治体への告知等を通じて、引き取り可能な品と不可能な品物を明確に区別しているためである。なお、引き取り不可能な品物では、(店舗によって多少異なるが)寸法180cm以上のもの、家電リサイクル法の対象となっている家電や寝具類等である。
Q.持ち込まれた不用品をどのように販売しているか?
A.大半は店頭販売である。持ち込まれた不用品は自動的にジモティーに投稿され、投稿を閲覧したユーザーが来店して購入する流れとなっている。なお、販売率が高い要因として、仕入れ値が発生しないことから回転率を重視して積極的な値下げが可能であり、最終的に再販価値が低いと判断したものは0円で循環させているためである。
Q.自治体と連携できている主な理由は何か?
A.当社の事業が自治体のゴミ削減に貢献できるからである。当社は自治体に対し、ゴミの削減量やリユース量等をコミットしており、実際にジモティースポット1店舗あたり20t~60t/月程度のリユース量を達成している。これをCo2削減量に換算すると10t/日であり、ゴミの処分費用削減という観点では、10万円/日の自治体のコスト削減効果に寄与していると考えている。
Q.ジモティースポットについて、主なコストは何か?
A.人件費及び地代家賃である。また、一般の小売店と異なり、広告宣伝費の割合は小さい。その他では水道光熱費や備品代等が挙げられるが比較的少額であり、リユース率が98%程度であるため、在庫の廃棄費用も基本的に発生しない。
地代家賃については、駅から遠い立地等を選定して坪単価を抑えているが、持ち込み希望者は9割以上が車で来店するため、そのような立地でも十分な持込を見込むことができ、販売についてはネットの掲示板「ジモティー」からの集客により一等地でなくとも販売率は高く、収益面で全く問題はない。
また、人件費については、仕組み化を徹底し、アルバイトでも十分に運営可能な簡易オペレーションになっていることや、査定業務が発生しないため専門の社員を必要とせず、低く抑えることができている。
Q.ジモティースポットのリピート率はどの程度か?
A.持ち込み希望者のリピート率は非常に高い。購入者についてはデータを取得していないが、感覚としては毎週店舗に通う人がいるほどの盛況ぶりであり、非常に高いと思われる。
一般のリサイクルショップと比較して回転率が高く、前回来店時から1週間後には商品ラインナップが大きく入れ替わり、半月~1か月後には全て入れ替わるため、顧客からは毎週来店しても飽きないという声ももらっている。
Q.ジモティースポットを将来的にどのような空間に発展させていきたいと考えているか?
A.中古品売買の場だけでなく、例えばカフェのようなコミュニティースペースを設けるなど、地域コミュニティの活性化に寄与するような場へ進化させていきたいと考えている。
Q.ジモティースポットについて、直営店とFC店の比率に目標値はあるか?
A.特段目標値を定めていない。なお、FC店の展開においては、ジモティースポットとのシナジーを期待できる企業等の選定を重視している。例えば、不動産仲介業者がフランチャイジーとなっている店舗においては、仲介を受けた顧客が引っ越しの際に不用品をジモティースポットへ持ち込む等のシナジーが発現している。その他、一般廃棄物業者等とのシナジーも期待できるなど、今後もFC提携先を多様化していきたい。
Q.ジモティースポットについて、2026年以降から出店数が急増する計画だが、計画達成に向けてボトルネックとなる要素はあるか?
A.出店自体にボトルネックとなり得る要素は見受けられないが、出店後の売上減少やブランド価値低下を防止するために店舗運営体制の強化に注力する必要がある。
具体的には、人材の育成を効率的に実施できるよう、各店舗に経験者と未経験者をバランス良く配置しつつ、新規店舗への配置転換も機動的に実施していくことで、今後の出店数の増加ペースにも耐え得る体制の構築を進めている。
Q.ジモティースポットについて、投資家が業績を評価する上で最も重要な点は何か?
A.新規出店が順調に進んでいるかどうかである。その他では、将来的に利益率が向上するビジネスモデルとなっているかが重要であり、現在は関係各所との都合上、ユニットエコノミクスを開示できないためその判断が難しい部分も多いが、中長期的な視点で評価してもらいたい。
Q.1Qの営業利益が減益となった理由は何か?
A.ネット売上が前年同期比で10%以上減少したことが最も大きな要因であり、2024年度1Qまでは第三者配信型の広告売上が好調だったが、同年度2Q以降から急減したことや、HR事業の撤退が主な内訳である。また、ジモティースポット関連において、4月から出店予定の店舗の初期費用が1Qに計上されていることも要因として挙げられる。
Q.ネット売上の減少は2Q以降に下げ止まりしつつ、ジモスポ関連売上が積み上がっていくという理解で合っているか?
A.その理解で合っている。
Q.今後の投資や株主還元方針はどのようになっているか?
A.現金残高に余裕がある場合は積極的に事業投資を行いながら、自社株買い等による一定の株主還元も実施していきたいと考えている。
Q.目指すべきROEの水準について、何か考え方はあるか?
A.中長期的に高いROEを維持していくため、将来の成長に向けた先行投資は行いつつ、先行投資が完了した段階でしっかりと利益を計上できる状態へしていきたい。ただし、ネット関連とジモティースポット関連では適切なROEの水準が異なるため、個別に判断しながら事業を展開していきたい。
Q.中期数値目標における営業利益率25%の達成は、1Qの営業利益率よりも低い水準となっているが、これはジモティースポットへの注力等のビジネスモデルの転換を勘案したことが主な要因か?
A.その理解で合っている。営業利益率は若干下がるものの、売上高及び営業利益額の大きな成長を通じて、株価を向上させていき投資家には還元していきたいと考えている。
Q.2024年度の有価証券報告書に記載されている世田谷区への売掛金の内訳は何か?
A.世田谷区では他のジモティースポット店舗と異なり、施設自体の運営も受託しており、その受託料を売掛金として計上している。
Q.税務上の繰越欠損金が消滅するのはいつか?
A. 2027年度からである。
Q.企業価値を判断する上で、比較対象となる企業はあるか?
A.比較対象は上場企業においては特にないと考えている。ネット事業ではメルカリ等の他のC to Cプラットフォームと異なっており、また、ジモティースポット事業では他のリサイクルショップとは異なるビジネスモデルだからである。
当社においては、成熟した市場で上位を目指すのではなく、ニッチな市場でトップを目指していきたいと考えている。
Q.将来的に目指すビジネスモデルはどのようなものか?
A.ネットとリアルを掛け合わせ、国内の半数以上が利用するようなインフラサービスへ進化させていきたい。現在は、リアルからネットへの顧客誘導をほぼ行っていない中でもジモティーへの投稿数やアクセス数は増加しており、今後は店舗の増加やリアルで扱うカテゴリーの拡充を推進しつつ、リアルからネットへの誘導施策も強化していくことで全国的に利用者を獲得していきたいと考えている。
そのために様々な仮説を検証しており、一定の成果を確認できた段階で成長戦略を策定し、公表したいと考えている。
Q.サカイ引越センターとの提携のねらいは何か?
A.2025年5月30日にオープンしたジモティースポット横浜井土ヶ谷店がサカイ引越センターとの共同で出店した1号店であり、現在はジモティースポットとリユースのサカイを併設して相互送客している状態に留まっているが、将来的には、それぞれの事業において収集する不用品を掛け合わせることで、より大規模なリユース事業の展開を目指している。
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