146A コロンビア・ワークス 2Q後取材 20250829【初回取材】
2025/09/10
2025/09/10
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スピーカー: CFO
P/E 9.3x P/B 2.07x (取材記事公開日現在)
Q.創業の経緯はどのようになっているのか?
A.当社はオリックス出身の代表取締役の中内及び取締役の水山によって2013年に設立された。オリックスでは周辺エリアの類似物件を基準とした賃料相場を想定し、投資額を決定する不動産投資事業を推進していたが、この手法では既存の枠組に当てはまらない独自性の高い物件の評価が困難であるという課題があった。そのため、エリアマーケティングや賃料形成の背景をより精密に分析し、プロダクトアウト型の視点に基づいた不動産開発を実現することを目的として当社を設立するに至った。
Q.テーマ型不動産開発の根幹はマーケティングにあるという認識で合っているか?
A.テーマ型不動産開発の根幹はQOL向上を目的とした付加価値提供であり、マーケティングを活用した商品設計を行っている。
Q.不動産開発事業のポートフォリオはどのような構成となっているのか?
A.自社×不動産開発型、ファンド×不動産開発型、自社×バリューアップ型、ファンド×バリューアップ型、他社協業×不動産開発型、他社協業×バリューアップ型の6つのスキームで構成されている。
自社×不動産開発型は自社のバランスシートを活用して開発を行い、機関投資家等に売却するモデルを基本としているが、案件規模の拡大に伴ってバランスシートが膨らみ、資本効率が低下するという課題がある。そこで、ファンド×不動産開発型において、SPC等を活用し資産をオフバランス化することで資本効率の向上を図っている。なお、自社×不動産開発型の開発利益は100%当社に帰属し、ファンド×不動産開発型は投資家に利益を分配する代わりに資産を最小限に抑えた事業運営が可能となっており、当社も出資比率に応じて開発利益を享受する。
バリューアップ型は、不動産開発型で蓄積したテーマ型開発の知見を既存建物に適用するものであり、サービスや共用部分の差別化によって価値向上を図っている。また、リードタイムは半年から1年半程度と短い点も特徴である。
他社協業型は、不動産開発、バリューアップ共に多様な協業形態があるが、現在の注力度合いは劣後している。
このように多様なスキームを組み合わせることにより、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、経営の安定化を図っている。
Q.ファンドを利用した開発やバリューアップ型の開発は創業当時から取り組んでいたのか?
A.上場以前は自社による開発でも十分に利益を確保することができていたため、年間5~6件程度の頻度で取り組んでいた。しかしながら、近年は建築費の高騰と工期の長期化が問題となっているため、資本効率の高いファンドによる開発やプロジェクト期間の短いバリューアップ型の比率を高める方針に転換している。
Q.利益の最大化と資本効率の最大化とでは、どちらをより重視しているのか?
A.両者のバランスを重視しており、その時々の事業環境を踏まえてどちらを重視するか経営陣で協議している。
Q.現在は資本効率の最大化を優先しているという認識で合っているか?
A.自己資本比率20%以上が維持できるよう、利益率と資本効率のバランスを取っている。
Q.他社と比較して企画開発力ではどのような点が強みと言えるのか?
A.他社は周辺賃料相場を使用して収支計画を策定するため、企画開発段階でも周辺物件と類似した企画開発を行い、テナント誘致も想定外の要素を排除するため、周辺物件と類似した内容になる。当社はマーケティング・実施調査を行い、周辺物件にはないサービスを付加したテーマ型開発を企画した場合の集客見込み、賃料上昇許容範囲を分析し、収支計画に織り込んでいるため、他社と比較して付加価値及び収益性の高い物件開発が可能になっている。
Q.アートホテルを自社で運営するに至った理由は何故か?
A.アートホテル開発に際し、企画コンセプトを実現可能なホテルオペレーターが存在しなかったため、最終的に自社での運営を決断した。
Q.事業運営においては、金融と不動産のどちらの要素がより強く反映されているのか?
A.代表取締役の中内はオリックスの審査部門に在籍していた経歴を有することから、金融と不動産の双方の視点を兼ね揃えた事業運営を行っている。
Q.テーマ型不動産開発のデメリットは何か?
A.特定のテーマに基づいてターゲットを絞り込み、その付加価値を根拠に周辺相場より2~3割高い賃料を設定することから、ターゲティングを誤った場合にはリスクとなる点がデメリットであると考えている。このようなリスクを回避するため、企画段階から十分にリスクヘッジを講じている。
Q.開発した物件の売却先はどのようになっているのか?
A.機関投資家のファンド等に売却するケースが最も多いが、資産管理会社への売却も行っている。
Q.不動産運営事業におけるアセットマネジメントとはどのようなビジネスモデルとなっているのか?
A.売却済不動産の管理業務を当社が受託し、アセットマネジメント報酬としてストック収入を得るというビジネスモデルである。当該事業では今期に第一号ファンドが立ち上がり、既に第四号までのパイプラインが確立しているため、今後の運用資産残高を拡大させていく方針である。
Q.賃料収入はどのような物件において発生するのか?
A.自社で固定資産として保有している物件の賃料収入と、開発中プロジェクト案件の賃料収入の双方がある。
Q.不動産運営事業の売上総利益率は高いという認識で合っているか?
A.その認識で合っている。アセットマネジメント、賃貸管理、ホテル運営いずれも売上総利益率は高いが、賃貸管理はテナント退去後のクリーニングやビルメンテナンス費用、ホテル運営は人件費等が発生することから、アセットマネジメントと比較すると売上総利益率は若干低くなる傾向にある。
Q.全体の収益のうち、不動産開発事業と不動産運営事業の構成比はどれくらいか?
A.不動産開発事業:不動産運営事業=9:1程度となっている。
Q.不動産運営事業の売上総利益率の水準はどれくらいか?
A.不動産開発型は土地から仕入れるため付加価値を乗せやすく30%程度(2024年12月期実績)あるが、バリューアップ型は既存物件を仕入れるため15~20%程度(2024年12月期実績)である。
Q.今後、資金調達は検討しているか?
A.資金調達を行わなくとも中期経営計画の達成は可能であると考えているため、現時点においては検討していないが、今後大規模な成長投資を実行する場合は資金調達が必要になる可能性もある。
Q.自己資本比率はどれくらいの水準を維持しようと考えているか?
A.金融環境が厳しくなる局面においては20~25%程度を維持することを一つの目安と考えている。
Q.事業拡大を図る上でボトルネックになり得る要素は何か?
A.資金と人材である。資金面では、今後1件あたり案件単価の拡大に伴い、仕入単価が上昇する可能性がある。また、人材面では、案件数の増加に伴い優秀な人材の確保が重要になると考えている。
Q.案件単価はどのように拡大していく方針か?
A.物件規模の拡大とアセットタイプの変更を検討している。アセットタイプに関しては、今後は立地をより都心へシフトし、ホテルやオフィスの物件比率を高めることによって単価向上を図る方針である。
Q.案件単価の拡大状況はどのように確認すべきか?
A.バランスシートの棚卸資産残高を確認することで、仕入進捗や単価上昇の傾向を把握できると考えている。しかしながら、地方リゾート開発においては土地代が安価である一方、工事費が増加する傾向にあることから、棚卸資産だけでは実態を十分に把握できない点に注意が必要である。
Q.ファンドによる開発も棚卸資産残高に計上される認識で合っているか?
A.企画段階においては土地代が棚卸資産として計上されるが、開発時には土地を企画付きでファンドに売却するため、棚卸資産残高からオフバランスされる。
Q.上期の業績をどのように評価しているか?
A.販売件数は2件が3Q以降にずれ込んだため計画比で減収となったものの、営業利益は計画をやや上回る水準で着地しており、進捗は順調であると評価している。
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