9348 ispace 4Q後取材 20250528
2025/06/24
2025/06/24
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※こちらの取材ノートは 企業様検閲済み となっております。
スピーカー: IR
P/E -x P/B 8.78x (取材記事公開日現在)
Q.2025年3月期の業績をどう評価しているか?
A.概ね計画通り進捗したが、APEX1.0ランダーで使用するエンジンの納入遅延が発生したことにより、Mission 3の打ち上げが2027年へ約1年延期となった。これにより費用計上のタイミングが後ろ倒しになるが、2026年3月期の業績見通しには既に反映済である。
Q.Mission 3の延期により、2026年3月期の打上費用は発生しないという認識で合っているか?
A.その認識で合っている。Mission 3以降のミッションの打上費用として分割払いのキャッシュアウトが発生するため、前払費用はバランスシートに計上されるが、費用としては打ち上げ完了時に一括計上されるため、2026年3月期においては費用計上されることはない。
Q.2026年3月期の販管費が前期と比較してもほとんど増加していない理由は何故か?
A.Mission 1とMission 2は研究開発ミッションであり、開発費のほとんどが販管費の研究開発費として計上していたが、Mission 3以降は商業用ミッションであり、開発費用のほとんどを原価に計上するため、販管費が変動しないように見えている。
Q.Mission 3以降の原価は原価回収基準で計上されていく認識で合っているか?
A.今後監査との協議を踏まえて変わる可能性はあるが、現時点においてはその認識で合っている。
Q.2026年3月期以降の費用はどのように推移していく見込みか?
A.現在の販管費の大部分は研究開発費が占めている状況であるが、Mission 3以降の商業用ランダーの開発費用に関しては、新しいモデルの1機目の開発にはNon-Recurring Engineering Costと呼ばれる一度限りの設計・開発コストが一定額発生するものの、2機目以降の開発ではそのNon-Recurring Engineering Costが減少していき、量産化によって更に、コスト削減が図られていく。
Q.今後のフリー・キャッシュフローの見通しはどのようになっているか?
A.2025年3月期のフリー・キャッシュフローは約147億円減少しており、2026年3月期以降も開発内容に変化がない場合は同程度の水準で推移していく見込みである。そのため、今後も財務戦略はこれまでと変わらず、借入や資本増強を通じて資金調達を実施していく方針である。
Q.ペイロードサービスの単体黒字化達成のためにはどのような取り組みが必要か?
A.Mission 2では、テスト機を製作するプロセスが省略可能となったため、Mission1と比較して開発期間40%短縮、ランダー開発費用50%削減を実現した。このようにランダー開発費用の削減に取り組むことにより、ペイロードサービス単体での黒字化が容易になると考えている。
Q.JAXAの宇宙戦略基金に採択された研究開発課題に対する支援金はどのような会計処理になる予定か?
A.代表機関である東京科学大学との再委託契約が未完了であるため、会計処理内容は現時点で確定していないが、後日確定次第アナウンス予定である。
Q.民間企業との取引は増加していく見込みで合っているか?
A.その認識で合っている。宇宙戦略基金の第2期では、月面開発がテーマの一つとして挙げられており、月面インフラ構築のための要素技術開発に80億円の予算が割り当てられている。これは、民間企業のペイロード研究開発のための予算であるため、実証実験の件数増加に伴い、当社の輸送サービスの需要が増加していく見込みである。
Q.官需と民需の取引において、自国企業と米国企業とでは競争優位性にどのような違いがあるのか?
A.官需の場合は政府からの支援金を活用する都合上、自国企業が有利であると考えられる。民需の場合は実績や価格面で競争が行われるが、情報の輸出入規制を踏まえると、同一国内での取引が有利になると考えている。
Q.Fireflyの着陸成功は業界にどのような影響を与えるか?
A.CLPSプログラム初の月面着陸成功により、NASAのCLPS関連予算継続に肯定的な影響を与えると考えている。
Q.最後に話しておきたいことはあるか?
A.宇宙戦略基金の第2期では、上述の月面インフラ構築の他に、月への高精度着陸技術開発のために200億円の予算が割り当てられている。これはJAXAの小型月面着陸機SLIMが実証した高精度着陸技術を民間企業に転用し、発展させることが目的であり、当社としてもこの技術開発に関心を持って取り組んでいきたいと考えている。
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