4396 システムサポート 2Q後取材 20240208

2024/02/22

2024/03/10

KS

さん

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株探 バフェット・コード

スピーカー: IR
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Q.2Qの業績はどうだったか?

A.
【決算ハイライト】
クラウドインテグレーション事業が引き続き高需要となったことが起因して、売上高、営業利益、当期純利益の全てにおいて、QoQで15%以上の増加を達成し、通期予想の達成率も約50%で好調に推移している。今後もクラウドインテグレーション事業については、高需要が続いていくと予想している。
キャリア採用に関しては通期計画の94名に対して2Qまでで50名採用しており、計画通り進んでいる。現在クラウドインテグレーション事業の需要が高まっているため、採用を増やすことによって売上成長も期待できると思うが、現時点では計画通り採用を続けていく方針である。
また、2024年1月に発生した能登半島地震による影響に関しては、本社は石川県金沢市にあるが、データセンター含め建物に大きな被害はなく、また被災地域の顧客は少数であるため、グループ全体への影響は軽微なものであると見込んでいる。

【セグメント別売上高・利益構成比と投資関連費用の推移】
セグメント別に売上と利益を見た場合、クラウドインテグレーション事業は売上構成比31.4%であるのに対して利益構成比は54.8%となっており、この事業の利益が業績を大きく伸ばしている状況になっている。
また、今期は体制強化や新しい分野への研究開発に積極的に投資をしているため、QoQで投資額が増えている。

【通期業績予想】
配当は前期より中間配当を15円から18円、年間32円から36円へと増やしているが、今後予想を上回る実績が出た場合はさらに配当を増やすか検討する予定である。

【セグメント別売上(クラウドインテグレーション事業)】
前期に引き続き高需要が続いているため、採用や社員育成によってサービス提供体制の強化を着実に進めた結果、好業績に繋げることができた。売上高と粗利はQoQで堅調に伸ばしており、ServiceNowの売上も伸びているが、今期は特にAWSとGoogle Cloudが大きく売上を伸ばすことができた。今期はAWSの案件が特に多くなっており、利益率も高くなっているため、AWSの案件をより多く獲得するように努めた。
クラウド基盤移行・利用支援に関しては、クラウド環境への移行を希望する顧客が多いことと、クラウド利用料をリセールとして安定的に確保することで売上を堅調に伸ばすことができている。リセールはクラウド移行より利益率が低くなるが、工数がかからずに売上、利益を確保できるため、弊社では重要視している。
ServiceNow導入・利用支援に関しては、前期に引き続き国内3位の資格保有者数を維持しているため、採用強化とシステムインテグレーション事業からの社員のスキルチェンジの継続によって体制強化をすることで業績を牽引している。売上高はQoQで29%増加を達成しており、特に売上総利益率は40%から45%程度で他領域に比べて高水準となっている。

【セグメント別売上(システムインテグレーション事業)】
弊社の強みであるERP(SAP)関連、請負開発は堅調に推移しており、全体として4.3%の売上増加となっている。データベース関連の売上は昨今のクラウド需要の高まりによって減少傾向であり、今後も続くと見込んでいるが、この減少分はクラウドインテグレーション事業の売上に移行しているおり、補完できている。販管費込みのセグメント利益は30.5%減少しているが、これは本社経費等の共通の販管費の配賦額が増加したためである。今後はクラウドインテグレーション事業が伸びてクラウドインテグレーション事業に配賦される金額が増えることで当事業のセグメント利益は落ち着くと考えている。

【セグメント別売上(アウトソーシング事業)】
データセンター関連、データ分析業務、ニアショアが伸びたことにより、全体で売上高は17.9%、利益率は28.7%の増加を達成している。アウトソーシング事業はストック割合が高く、今期も堅調にストック売上を伸ばしたことが業績に繋がっている。

【セグメント別売上(プロダクト事業)】
全体で見た場合の金額は少ないが、QoQで9.7%の売上高増を達成しており、ストック売上高も堅調に伸びている。SHIFTEEというシフト管理パッケージの売上高がQoQで減っているが、これは前期は顧客の要望を入れたカスタマイズ案件があった一方で今期はそれがなかったためである。カスタマイズ案件がなく、ストック割合が増えると、利益率が改善されるため、QoQでは22.2%の売上利益増加を達成することができた。セグメント別の営業利益率で見た場合は前期より若干減少しているが、これは展示会や販促活動がコロナ禍より活発になって販管費が増えたことが影響している。

【セグメント別売上(海外事業)】
北米で実施しているシステムインテグレーション、日系企業の人材紹介サービス、給与会計のアウトソーシングが好調であるため、売上を順調に伸ばすことができた。現在は海外事業単独で収益を増やせるように体制を整えている状況である。

【人材】
退職率は5.4%と昨年より増えているが、昨今は業界全体で退職率が増えている傾向があり、業界全体の11.9%に対して半分以下の退職率となっている。
現在の採用状況としては、内定している新卒は106名、キャリアは94名採用の計画となっており、計画通りに採用が進んでいる。

Q.1Qから2Qにかけて売上が5億円程度伸びている一方、売上原価も5億円程度増えているが、これは売上原価率が高かったことが要因か?

A.リセールは原価が高く、粗利が低いため、リセールの占める割合が増えたことが一因であると考えている。クラウドインテグレーション事業において2Q単体で見た場合、粗利率が下がっている理由も同じ要因と考えている。

Q.クラウドインテグレーション事業のクラウド基盤分野で伸びが大きい印象であるが、これは一過性であるのか、もしくは需要が高まっていることが大きく影響しているのか?また、1Qから2Qにかけては大きく伸びやすい季節性が存在するのか?

A.一過性ではなく、近年の需要が多いことが起因していると考えており、伸び方についても、特定の四半期に伸びやすいという傾向はない。大規模の案件の場合、工事進行基準によって1ヶ月ずつ分割して売上を計上するため、季節変動は少ないと考えている。
なお、リセールの売上が毎年2Qに多くなるのは、特定の顧客が2Qでまとめ買いをしているためである。

Q.Azure OpenAIの今後の見通しはどうなっているか?

A.数値としてはまだ少ないが、昨年からサービス提供を始めている。顧客がどのように導入して活用していくかを弊社でアドバイスしながら実際に使用するというような月額数万円の定額サービスが主体であり、試用期間後はAzureの利用料が発生するため、リセールに繋がっていくというビジネスモデルである。また、実際に使用して追加開発要望が発生するケースもあるため、SIへも繋げることができる。セミナーを開催すると満席になることも多いほど注目を集めている。

Q. Azure OpenAIはどのような顧客が多いのか?

A.セキュリティ関連での使用が多くなるため、セキュア環境で使用するという面では中小企業より大企業の方が多いイメージである。

Q.Microsoftが法人に対してCopilotの提供を開始したが、導入支援サービス等を実施する予定はあるのか?

A.現時点では特に予定していない。

Q.Azure関連の案件はクラウドインテグレーション事業においてどのような位置づけであるのか?

A.対象となる顧客層がかなり広いツールが多く、クラウド専業に関わらず、社内で選定した技術者で研究開発を実施している。

Q.セールスフォースやSAP等、外資系IT企業では採用縮小などの動きがみられるという噂が出ているが、需要動向に影響は出ているか?

A.弊社で関わりのあるSAPについては、現時点では需要の変化等は感じていない。

Q.本社経費が増えている理由は、投資関連費用が影響しているのか?

A.その認識で合っている。採用費や研究開発費をQoQで大きく増やしており、プロダクト事業での販促費用も増えている。

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